半額セールの水曜日は寿司子(中国人)と二人で寿司を握る。
まだ30代の寿司子は寿司を握るのも早く
綺麗に巻かれた寿司を
同じサイズの10切れにカットする技は大したもの。
忙しく手を動かしながらも
話好きの寿司子は私に話しかけても来る。
ミネアポリスで起こった殺人事件への抗議が
放火や奪略をともなう暴動に発展した事から
私達が働くスーパーもガラスドアや窓に板がはられた。
この町で催された抗議デモは暴動などにならず
静かに平和的に催されたんだけどね。
用心に越した事はないのだろう。
そんな話からだったと思う。
ご主人が解雇になった事を寿司子が話し始めたのは、、、。
寿司子のご主人は元この部署(中華と寿司)でマネージャーだった。
仕事が大変になって来た事からマネージャーを辞め
他の店舗(この町には会社が経営する店が3軒ある)に移り
去年の夏頃、料理人としてその一つの店で働き始めた。
寿司子夫が解雇になった理由は
商品の支払いをせずに
自分が働く中華のキッチンに持って行った為。
肉売り場から牛肉のパッケージを持って行った彼を
不信に思った肉売り場の従業員が後をつけ
問いただされた寿司子夫は
”この肉は自分のランチに料理する為の物で
後で支払いはするつもりだ。” と
伝えたけれど聞いてもらえず
その後、解雇の処置がとられたらしい。
支払いをせず店から出たのなら分かる処置だけれど
こういう場合は警告として記録に残されるのでは、、、と
私も合点がいかなかった。
いかなかったけど
寿司子夫が解雇になったのは
白人が持つアジア人への人種差別から来ている。 と
話し始めた寿司子の考えは
素直に聞けなかった。
すぐに
そうやって自分を人種差別の被害者にしてしまう考えってどうかなぁ。
今回寿司子夫に起きた出来事は 人種がどうのでなく
不当な処分である事を抗議すべきだと思う。