先週他州に行っていたバッキーのコロナ検査をする為
検査キットを持って
社長が我が家に来ると知った私は
寝起き姿を
社長に見られない様に
寝室に隠れていた。
暫くして
”社長が来たぞ。”
と
バッキーが
独り言のように呟きながら
寝室に入って来て
使い捨てのマスクが入った袋を開け
それをつけて部屋を出る。
と
1分もしないうちに
又 寝室に戻って来たバッキーに
”お前にもテストを受けて欲しいようだから
来い。”
と
云われ
外に出た。
マスクをつけた社長は
デッキに置いてあるチェアーの背もたれに
身体を乗せ
投げ出した足を組んで
ドーンと座っていた。
社長とは対照的に
前かがみに座った私は
先にテストを受けたバッキーが
取り出したキットを見つめていた。
中に針が入っている紫色の用具を使って
バッキーが
私の指に針を刺すや
色の濃い血が
2ミリ幅の楕円形になって出て来る。
血を押し出し
キットの一部に流し入れ
その中にバッキーが液を落としいれる。
あとは
15分間待つのみ
待ち時間
Gに線が現れると
IgG アイジージー抗体が陽性と言う事で
コロナに感染した事がある となり
Mに線が現れると
IgM アイジーエム抗体が陽性と言う事で
現在コロナに感染している
と
云うような説明が
社長からあった。
テスト結果
私達はどちらの抗体も陰性だった。
”あー これで一安心した。”
と
大きな息を吐き
バッキーが云う。