バッキーの父方の従妹さん50歳が
癌で亡くなられた
と言う連絡が
末弟トムからバッキーに入った。
お付き合いの薄い親戚の一人であった事もあって
バッキーからその話を聞いても
私には
顏も浮かばない方だった。
こんな時だけど
アイオワの街でお葬式が行われるらしく
それに参列するかどうかの問い合わせが
2歳違いの妹リタから夕べあった。
リタは今月の終わりに
義母に会う為
テキサス州に住む妹の所に行くので
コロナ感染を恐れている。
バッキーはその日
他州で仕事なので
結局
末弟が私たちを代表し
お葬式に行く事に決まった。
親しい人のお葬式に花を贈る事は多く
バッキーがトムとリタの名前と一緒に
義母の名前も入れ
花を贈る事にした。
”母さんの好きな紫にしたぞ。”
と
バッキーに言われ
初めて義母の好きな花の色を知った。
”花が枯れたら天使の置物は残るから
飾りに使ってもらえる。”
と
自分が選んだ花を
たいそう気に入ったようにバッキーが
花の写真を私に見せる。
”妹リタには
花代は要らないから
今度会った時に酒でもおごってくれ
と
云っといたぞ。”
と
バッキーが続けた。