日々の覚書

MFCオーナーのブログ

想い出のアルバム-PSYCHOPATH

2006年11月23日 17時04分54秒 | 想い出のアルバムシリーズ

Psychopath

PSYCHOPATH/BOφWY(1987)

1.ライアー・ガール 
2.エンジェル・パスト・チルドレン 
3.ロンガー・ザン・フォーエバー 
4.ジゴロ&ジゴレット 
5.ランデブー 
6.マリオネット 
7.プラスティック・ボム 
8.サイコパス 
9.セルロイド・ドール 
10.ファンタスティック・ストーリー 
11.メモリー 
12.季節が君だけを変える

もう20年近くも前の事になるが、BOφWYの人気は凄まじかった。社会現象と言ってもよかったのではなかろうか。アルバムもシングルも出せばチャート一位、コンサートはいつも超満員、あまりの人気ぶりにオヤジ向け週刊誌でも特集が組まれていたのを、見た事さえある。彼らに影響されて楽器を手にした人も多かろう。『イカ天』から火がついて、バンドブームが起きるのはもうちょい後だが、BOφWYやレベッカ、ブルーハーツといったバンドの成功に牽引されてのブームであったのは間違いないと思う。

そんな人気絶頂の中、突如BOφWYは解散してしまう訳で、そのラストギグをオープンしたばかりの東京ドームで行い、さらにその一ヵ月後にラストギグのライブ盤をリリースする、などという実にカッコいい事もして見せたりなんかして、やっぱりスターなんだな、なんて思ったものだ。そう、今にして思うと、BOφWYは実にロックバンドらしいロックバンドだった。ボーカル・ギター・ベース・ドラムという必要最小限の編成といい、ライブもレコーディングもほぼ4人だけで行なった潔さといい、氷室と布袋というフロントに立つ2人が共にカリスマでありスターであった事といい、ストイックなロックバンドとしてのカッコ良さを全て備えていた。基本的な活動は、レコーディングとライブに絞っていたという点も好感が持てる。そういう彼らに憧れてバンドマンを志した若者がたくさんいたであろう、というのは納得できるし、解散後20年近くが過ぎた現在でも、今なお高い人気を誇っているのも不思議ではない。

で、前置きが長くなったが(笑)、この『PSYCHOPATH』である。実質的にはBOφWYのラスト作となったアルバムで、楽曲も充実しているし、小気味良い疾走感も味わえて、なかなかの好盤だ。車で聴くのに最適。実際、僕も友人にこのアルバムを借りて、カセットに録音して車内で聴いていた。このアルバムが出た直後に、彼らは解散を発表したはずで、車で聴きながら惜しいよなぁ、とファンでもないのに残念に思っていたものだ(笑) シングルヒットした「季節が君だけを変える」も好きだけど、タイトル曲や「ロンガー・ザン・フォーエバー」あたりもいい。中でも好きなのは「プラスティック・ボム」で、英語交じりの歌詞がパンク風のメロディとビートにぴったりとはまっていて、実に小気味良い。今でも、ふと鼻歌で歌ってしまうくらい(笑) このように、簡単な英語を日本語と上手く混ぜて、ビートに乗せてしまった所に、彼らの非凡さが感じられる。変に意味を持たせようとしたり、ひたすら日本語にこだわったりしていないのがいいのだ。洋楽を聴いてるのと同等のカタルシスを得ることが出来て、しかも売れた、というのはBOφWYが最初ではないか、とすら思える。正に、“洋楽コンプレックス”のない世代が作り上げた日本語のロックである。

と、なんだかBOφWYを絶賛しているようだが(笑)、僕としては彼らの音楽を聴いてると、曲作りに関して“素人っぽさ”を感じる事がよくある。悪いと言ってるんじゃないけどね(笑) 彼らの曲には、よく使われるパターンがあって、例えば曲構成でいくと、サビのパターンをイントロに持ってきて、少し感じの違うAメロになり、Bメロで半音づつ下がるコード進行が登場する、というのがそれである。で、ここまでは実にカッコいいのに、サビに入った途端拍子抜けする、というのが結構あるのだ。本来、ここまで引っ張ってサビで決める、あるいは盛り上げるはずなんだけど、案外と工夫のないメロディであっさり終わったりして、物足りないというか、勿体ないというか。例を挙げると、「B・Blue」とか「クラウディ・ハート」とか「ワーキング・マン」とかがそのパターンだ。構成がやや違うけど「オンリー・ユー」もそうだな。イントロからBメロまでは凄くカッコいいのに、サビが今ひとつに感じるのである。カラオケで歌ってみると、今イチ乗り切れない(爆) 皆さんは、こういう事を感じた事はありませんか?(笑)

とはいえ、そういう部分もひっくるめてのBOφWYである(意味不明)。カッコよさと同時に親しみやすさも兼ね備えていたからこそ、一大ブームになったのだし、今でも伝説となっているのだ。フォロワーを数多く生んだ、というのも偉大な功績と言える。彼らなくしては、その後のJ-POPの隆盛はなかったかもしれない。そういう点では凄いバンドだった。と、今では素直にそう思う(笑)

所で、BOφWY解散後の氷室京介は、マスコミに姿を見せる事が少なくなったけど、これは髪が薄くなったのを気にしているのだ、とか、氷室と布袋はすごく仲が悪くて、解散の原因は結局そこなのだ、とかいう噂は本当なんだろうか? 誰か、ご存知の方がいらしたら、是非教えて下さい(笑)

コメント (8)
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