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MFCオーナーのブログ

想い出のアルバム-SLOWHAND

2013年02月02日 18時28分52秒 | 想い出のアルバムシリーズ

Slowhand

スローハンド/エリック・クラプトン(1977)

1.コカイン
2.ワンダフル・トゥナイト
3.レイ・ダウン・サリー
4.ネクスト・タイム・ユー・シー・ハー
5.ウィー・アー・オール・ザ・ウェイ
6.ザ・コア
7.メイ・ユー・ネバー
8.ミーン・オールド・フリスコ
9.ピーチズ・アンド・ディーゼル

今いくつかは知らないが、相変わらず精力的に活動するエリック・クラプトンには、ほんと頭が下がる。同世代のジェフ・ベックもそうだけど、決して勿体ぶることなく、自らをカリスマ化する事もなく、いつでもどこでも誰とでも、ギターを弾き歌う、その姿勢が素晴らしい。ただひたすら、ギターが音楽がブルースが好きなんだな、というのが伝わってくるのだ。聞く所によると、今年新作も出るらしいし、ジェフ・ベック共々、体力の続く限り頑張って欲しいと思うのである。

と、そんな(どんな?)クラプトンの1977年のアルバム『スローハンド』の、35周年記念エディションが出た。ちょっと意外な感じもする。というのも、このアルバム、確かに当時ベストセラーとなり、全米TOP10となった「レイ・ダウン・サリー」や、ライブの定番でもある「コカイン」「ワンダフル・トゥナイト」を含むアルバムでもあり、何よりクラプトンの昔からのニックネームがアルバム・タイトルにもなっていたりして、クラプトンの代表作と言ってもいいのかもしれないが、そういう派手な印象が全くない。今になって記念エディションが作られるほど、高い評価を受けてきたアルバムとも思えないのだ。つーか、クラプトンの代表作って、一体何なんだろう?

そうなのだ。クラプトンは偉大なミュージシャンではあるが、代表作は?と問われると、考えてしまう。つい『いとしのレイラ』なんて言ってしまいそうだが、あれはデレク&ザ・ドミノスというバンドのアルバムであり、クラプトンのソロという事になると、すぐには思い浮かばないのだ。う~ん、しばらく考えて、やっぱり『461・オーシャン・ブールバード』かなぁ、それとも『アンプラグド』か、って感じ。『スローハンド』と一発で答える人は少ないだろう。

不思議だなぁ。これだけのキャリアと名声のある人なのに。しかも、クラプトンのアルバムは売れない、なんて事は全くなく、この『スローハンド』にしても、次作の『バックレス』にしても、ビルボードのアルバム・チャートのTOP10に入るベストセラーだった訳だし、決して『アンプラグド』で急に売れた訳ではないのだ。“作品”より“人”の印象が強いミュージシャンなんだろうか。

と、訳の分からない事言ってるけど(爆)、『スローハンド』である。実は、このアルバム、出た当時にFMで聴いて気に入って、2年くらいしてから友人にLPを借りてよく聴いてた。中学生が聴くにしては、かなりシブい内容と思うのだが(笑)、ま、とにかく、好きだった訳だ。「コカイン」も良かったけど、個人的には「ザ・コア」が良かったな。クラプトンとマーシー・レビィが交互にボーカルをとる長い曲だけど、途中のギターやサックス(なんと、メル・コリンズである)のソロ合戦がスリリングでよろしい。淡々とした歌を披露する「ネクスト・タイム・ユー・シー・ハー」や「メイ・ユー・ネバー」もいいね。当時はシブいと思ったけど、今聴くとそれほどでもなく、聴きやすい印象を受ける。クラプトンって、ギターやブルースの神様なんて崇め奉られていたけど、実際には鹿爪らしく音楽をやる人ではない。そこいらが、今でも続く人気の秘密なのだろうし、名盤を残してない理由なのかもしれない。

レコード・コレクターズ最新号の特集は、この『スローハンド』35周年記念エディションである。発売と同時に売れ、全米アルバムチャート初登場一位となった、という記述は、どこのチャートを指しているのか分からないが、ビルボードだとすれば、明らかに誤りというか嘘なので(笑)、訂正して欲しい所だが、それ以外では興味深い記述もある。特にアルバム・タイトルについてだけど、何故クラプトンのニックネームが“スローハンド”なのか、昔から不思議だったが、ヤードバーズ時代のクラプトンはステージでよく弦を切っていて、張り替える間観客がゆっくり手拍子(Slow Hand Clap)しながら待っていた、というのが真の由来らしい。手があまり動かないのに、音がたくさん聞こえるから、というのではないようだ(笑)

そういえば、学生の時やってたバンドで「コカイン」をコピーした事がある。例の決めのフレーズを、その場にいる全員で叫んだりして、なかなか楽しかったな(笑) とまぁ、こんな事も思い出してしまうアルバムなのであった。あ、ジャケットはGを押さえてるな、クラプトンもGなんて使うんだ、しかも同じ押さえ方だし、なんて事で感激したりもしたっけ(笑)

コメント (2)
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