葉山の四季

葉山の四季をお伝えしたいと思います。

春の灯、春の海。

2013-03-12 21:56:48 | 詩的なつぶやき

 春の灯というには少し早いのかとも思いつつ、灯の下で目をつぶると、眼

裏に金粉の如く広がるものがあります。目をつぶっているのですからこれを

「金粉のようなものが見える」とは言えないでしょう。それに「瞼を閉じれば

恋しい故郷の山が浮かんでくる」などという類のものでも無いのです。

 

 金ばかりではなく銀も広がっています、金銀入り混じって実物ではまったく

縁のないものを目(裏)一杯に広げているのです。やはり春は良い季節です。

 秋の黄金は目をあけて、春はまな裏金と銀。

   春の灯の金粉まな裏銀の皿     清蛙

 

 昼の陽の下の波も、まさに「のたりのたりかな」の揺らめきと波頭は銀色の

崩れの重なりです。波の揺り立つ量感は、厚みを帯び粘りさえ感じられます。

   春の波竜宮入口艶やかに      清蛙

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする