碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

大学入試、始まる!

2010年09月19日 | 大学

先日、大学院入試の第一弾を行ったが、今日から学部の入試も始まった。

20年ほど前までは、推薦入学という制度はあったものの、主戦場はあくまでも2月の入学試験だった。

しかし、今や大学への“入り方”は本当にたくさんある。

本学でも、一般入学試験、推薦入学試験(指定校)、推薦入学試験(公募制)、外国人入学試験、海外就学経験者入学試験(帰国生入試)、編入学試験、さらにカトリック高等学校対象特別入学試験(AO方式)などなど、多種多様だ。

昨日からの2日間で行われたのは、この中の「カトリック校対象特別入試」と「帰国生入試」。



今日は「学科試問」と呼ばれる筆記による学力試験と、面接だった。

我が新聞学科の学科試問は、やはりジャーナリズムに関する出題が軸となる。

面接にもしっかり時間をかける。

受験生たちは、それぞれ一生懸命に取り組んでいたし、教員もまた真剣勝負だった。

これから2月の一般入試まで、何カ月にも及ぶ入試ロードが続いていくのだ。





言葉の備忘録38 山口瞳『江分利満氏の酒・酒・女』

2010年09月19日 | 言葉の備忘録

山口瞳ファンの一人だ。

小説、エッセイなど、ほとんど読んできた。

特にエッセイは、私にとって人生の教科書みたいなものであり、繰り返し読む。

たとえば「男性自身」全巻は、入れ替わりの激しい書棚で不動の位置を占めている。

単行本未収録をうたう本も、何冊も読んできた。

そして、今日、書店で入手した『江分利満氏の酒・酒・女』(徳間文庫)は、“オリジナル・エッセイ集”である。

タイトル通り、お酒と女性についてのエッセイを収集したものだ。

いずれも読んだ記憶のある文章だが、こうしてまた読んでみれば、新たな発見がある。有難い。



芸術とは何か、小説とは何か、ということも、古来、くりかえし反問されるのであるが、同様にして、女とは何か、という設問も難問であると思う。芸術とは何かという設問では、結局は、惚れてしまえばそれまでよ、ということで終わってしまうことが多い。そのあたりも、女とは何かに似ている。
――山口瞳『江分利満氏の酒・酒・女』