科学絵本「月刊かがくのとも」10月号(福音館書店)は、『ひるまの おつきさま』だ。
作者は、フォトグラファーの遠藤湖舟(えんどう・こしゅう)さん。
前著『宇宙からの贈りもの』(講談社)は、亡くなった平山郁夫さんをして、<時を超えた「美」が、ここにはあります>と言わしめた、素晴らしい写真集だった。
今回は、明るい昼間に見える「月」が主人公だ。
いつもながら、面白い着想だなあ、と思う。
また、例によって写真が美しい。
青空を背景に、真昼の月の前を通過する旅客機をとらえた一枚など、泣けてきそうだ。
なぜ、「ひるまの おつきさま」なのか。
明るいから見つけにくいけれど、昼間も月は空にいる。
たとえ見えなくても、確かに存在するものがあるということ。
ふだん気がつかないことに気がつくことの大切さ。
たぶん湖舟さんは、そんなことを、子どもたちに伝えたかったんじゃないだろうか。
ちなみに遠藤湖舟は本名で、父上のお名前は遠藤右近という。何だかすごい父子だ(笑)。
そして、遠藤君は、私の松本深志高校時代の同級生であり、一緒に写真研究会(後に写真部へと昇格)をやっていた仲間だ。
(参照:「文藝春秋」同級生交歓)
http://blog.goo.ne.jp/kapalua227/e/e56943db7c2476b4aa738859c94a0cff
この本に刺激されて、私も「ひるまの おつきさま」にカメラを向けてみました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/7d/32bd7218e55b5286a7e6b465dd1d46ba.jpg)
もちろん遠藤君のようには撮れません(笑)。
まいにち ぼくは そらにいる
――遠藤湖舟『ひるまの おつきさま』