遊びをせんとや

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日本の文学に興味を持ったアメリカ人二人

2022-04-06 07:20:21 | ブックリスト
新聞の書評欄に2冊とも掲載されていた。

先に購入したのはこれ

「鴨川ランナー」グレゴリー・ケズナジャット
彼は米南部サウスカロライナ州の出身で、高校生の時に日本に留学し、
大学を卒業してから、再び同志社大学の大学院で日本文学を学び
今は法政大学の准教授。
主に日本の谷崎潤一郎の作品を研究していた。
日本に来た外国人がいかにステロタイプの振舞を要求されるかと小説に書いたのがこれ。
「そうやなー、立場替わればそう思うやんな。」と思う反面、私が出会ったALTは「いい加減日本語でしゃべってほしいな。」と
思う人も少なからずいたが、、、。


次に京都に行った時に小さな本屋で見つけたこれ

ドナルド・キーンの没後一年後に刊行された未収録エッセイ・講演録「黄犬交遊抄」

彼がどのような経緯で日本語に興味を持ったのか、日本文学に興味を持ったのか
太平洋戦争前後の日本語との関わりが興味深く綴られていた。
芭蕉の嘘や明治天皇の人となり、三島由紀夫の素顔
読んでいて「へーそうなんだ。」と引き付けられた。

全く違った風土に育って、でもキーンさんも戦争中の日本の軍人の手紙に引き付けられたと書いていたが、
その日本人の心情を綴った日本文学に心を揺さぶられて少なからずの年数を日本で過ごされたのは不思議な気がする。

谷崎ねー、谷崎潤一郎記念館に一度足を運ぼう。

一度「鴨川ランナー」を読み始めて、
途中で「黄犬交遊抄」を時間をかけて読み(この間、忙しくてとても日数がかかった)
読了してからまた「鴨川ランナー」を読了した。
ここに出てくる出町柳付近って今年から息子のテリトリーになったのでそれも偶然。