染織工房きはだや 「店主の独り言」

きはだや店主が今日の出来事を語る。喚く。話す。切る。
でも日記は苦手。
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宮坂先生のこと その1

2025年01月18日 | 店主の一日
「宮坂博文の世界展」に行ってきました。

先生が亡くなられてから既に12年がになるのですね。
きはだやは織物の基本を宮坂先生から教わりました。
「織物と言うのは配色や組織だけでは駄目なのです。素材が持つ性質と用途、機能が満たされていないとならないのです」先生はおっしゃいました。
青倉織の帯や野蚕糸を使ったマフラーはその素材、撚糸、組織のノウハウを全て受け継いで作っているものです。

これらは今までに撚糸の時や設計時に糸を変えた事がありますが、同じように見えても、やはり機能として優れないのです。そうした意味で、宮坂先生から引き継いだ織物は「完成」されていると言えるでしょう。
困った時には宮坂先生の考えに立ち戻ってみるのがよいのです。
テキスタイルデザイナーの先駆けとして、辞書、辞典の編纂、各織物産地の指導と織物の世界の巨人と言ってよいでしょう。
インターネットが発達する前に亡くなられたので、ネットの記事も先生の業績から比べるとごく僅かものしかないのは残念です。

続く
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