2017年12月09日
北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[アラスカ湾マダラTAC激減勧告 先知情報で日本の市場価格上昇の可能性]
米国北太平洋漁業管理委員会が、来年2018年のアラスカ湾のマダラのTAC設定を80%削減する勧告を行ったため、日本の市場価格が上昇に向かう可能性がある。
米国業界紙(WEB)が伝えた。
このTACの最終的な決定は米国商務省海洋大気庁に委ねられているが、同委員会は前年となる今年2017年の6万4,442トンから80%減の1万3,096トンに設定することを勧告している。
同委員会は、アラスカ湾のマダラの資源調査結果によるバイオマスの低下の確認に驚いたとされる。
2018年の当初のABCは、7万2,272トンとされたが、これをわずか1万8,000トンにまで削減が求められたことで、今回の大幅なTAC削減勧告となった。
同委員会は2018年のマダラのTACについて、このほか東ベーリング海域は、前年比16%減の18万8,136トン、アリューシャン列島は前年同の1万5,695トンとする勧告をあわせて行った。
今年2017年10月はじめ、M・LサイズのマダラH&G(ドレス)の日本供給価格は$4,500/トンだったが、TAC削減の先知情報もあり、同価格は$4,800/トンに上昇している。