2021年06月21日
北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[ドブロフロート サンマ缶の偽造製品が大量に出回っていると訴える ニシン使用]
日本漁船との公海サンマ受け渡し事業契約実績企業でロシア沿海地方大手“ドブロフロート”(Доброфлот)は、現在、ニシン等を使用し、サンマ缶としている偽造製品が、流通小売に大量に出回っていると訴えている。
“ドブロフロート”代表エフレモフは、ここ2年-3年、サンマの漁獲量が大幅に減少、漁場が遠方になったことによるコストの上昇を指摘、これらが製品価格に転嫁されるべきところだが、奇妙なことに一定の価格で商品が小売フェースから消えることがなかったと語り、背景に大規模な偽造があると言及、低価格なニシンとイワシを使用しサンマ缶として販売している実態があると加えた。
サンマの原料価格はこの1年間で30%-40%上昇、一方のニシンは15%-20%低下している。
偽造製品にはロシア国家標準規格GOST-Rの認証付きのものもあり、大手小売チェーンのフェースにも並んでいる。
ロシア動植物衛生監督局は、水産物製品の漁獲から消費までの制御システム“マーキュリー”を構築しているが、偽造製品防止対策の規制までに至っておらず、また、当局に不正を防止するための十分な人的資源はないと説明している。
改ざんの検出は、“マーキュリー”ではなく、他の法執行機関の業務となるが、不正は収入が減少している市場でのみ成長することを理解する必要がある。