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北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

ポスト英国EU離脱 英国 約16万トン3億3,300万ポンドの漁獲割当に合意

2021-06-12 13:44:31 | 日記

 

2021年06月12日
北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二
[ポスト英国EU離脱 英国 約16万トン3億3,300万ポンドの漁獲割当に合意]
英国政府は、2021年6月10日、EUとの漁業交渉において、国際海洋開発理事会(ICES)勧告海域における70魚種を対象とする”またがり資源”等の2021年の漁獲割当配分に合意したと発表した。
同国の漁獲割当は約16万トンで3億3,300万ポンド(4億7,100万ドル)相当とされている。
EUは約65万-66万トンの設定となる。
2021年の年次交渉は、英国が昨年EUを離脱してから初めてで、2020年と比較して漁獲割当量は2万6,000トンの増加となる。
一方、EUに加盟していない漁業国のノルウェーも、これまでEU管理海域での漁業活動についてEUと毎年交渉をしていたが、英国がEUを離脱したことに伴い、英国、EUの双方と交渉しなければならなくなっている。
2021年3月16日、ノルウェー、英国、EUの3者は北海での漁獲量制限の共同管理に合意、タラやニシンなどの漁獲割当は共同管理体制となった。
しかし、同年4月30日、英国とノルウェーの相互自国海域への入漁交渉が決裂、修復がない限り、ノルウェー船団は英国海域での2021年の操業許可が得られず、同海域での関心魚種であるサバの操業がなくなり、英国船団もノルウェー海域でのタラなど白身魚の生産を失うことになった。
その後の同年5月下旬、ノルウェー政府は、2021年の同国の北東大西洋サバのTACを約30万トンと独自に設定した。
”みなと新聞ニュースレター”は、当該設定が前年漁獲割当の4割増であり、英国との交渉決裂を受け、2021年もサバ操業を続けるための対応判断、意思表示と分析している。
約30万トン漁獲割当は、ICESの21年総勧告量85万2,000トンの35%相当となる。
2017年以降、ノルウェーのサバ漁獲割当は勧告量の3割前後で推移してきており、ICESの2021年勧告が前年より8%減ったのに対し、独自枠が4割増となった点について同国は、北東大西洋サバの分布が過去数年間で北東へ移動し、ノルウェー海域でのサバの発生が協定が締結された2014年と比較して大幅に増加したと主張している旨、同ニュースレターはリポートしている。

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