ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

韓国 鬱陵島イカ釣り業界が大型トロール漁船の東経128度以東海域試験操業に反対を表明

2022-05-21 16:35:26 | 日記

 

2022年05月21日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[韓国 鬱陵島イカ釣り業界が大型トロール漁船の東経128度以東海域試験操業に反対を表明]

韓国のイカ釣り漁船の船主を中核会員とする鬱陵島漁業者連合会(以下:鬱陵島漁業連合)は、韓国自国EEZで操業する大型トロール漁船の船主で構成される大型機船底曳網水産業協同組合(以下:大型トロール水協)が、東経128度以東海域で一定期間、試験操業を行うことを求めている件に、反対の立場を表明した。

大型トロール水協は、操業禁止区域のライン設定について、日本占領下時代、日本の底曳網漁船と朝鮮に居住する日本人漁業者を調整するための措置だったとした上で、漁獲物の全量上場、CCTV設置など厳しい操業監視の実行、そしてTACの厳格適用等の自主的条件を提示し、当該海域での一定期間の試験操業の実現を求めている。

加えて、大型トロール水協は、日本を牽制し、漁業生産量を増やすためには、所属する大型トロール漁船と大型二艘引き網漁船の東経128度の縛りを解き、更に東の日韓共同水域の中で操業できるようにしなければならないと主張している。

これに対し鬱陵島漁業連合は、当該要求を糾弾する声明を発表、生存権が脅かされるとし、大型トロール漁船の東海(日本海)側進出に反対の声を高めている。

鬱陵島漁業連合は、同島ばかりでなく、東海側の沿岸漁業者は、未解決の北朝鮮海域における中国漁船の違法操業問題を抱えており、大型トロール漁船の進出を許せば、更に経営が悪化し、これが破綻する可能性があると訴えている。

なお、韓国漁船による自国EEZでの2021年度漁期(管理期間2021年7月-2022年6月)の2021年7月1日から2022年5月6日までのスルメイカの漁獲量は、4万1,290トンとなっているが、操業海域が東経128度以西に限定されている大型トロールと二艘引き西海トロールは、報告日まで2万1,440トン以上の実績を残し、韓国スルメイカ漁業の半分を上回る生産を西岸沖合漁場が占めている。

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中国 世界初の10万トン級自走式スマート養殖漁業船“移動式海洋牧場”が操業開始

2022-05-21 14:57:09 | 日記

 

2022年05月21日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[中国 世界初の10万トン級自走式スマート養殖漁業船“移動式海洋牧場”が操業開始]

世界初の10万トン級大型自走式スマート養殖漁業船“GuoxinNo.1”が2022年5月20日、中国の青島で“Guoxin Group”に引き渡され、操業が開始された。   

これは中国の沖合養殖産業にとって大きな一歩を踏み出したことを意味している。

“GuoxinNo.1” の投資額は約4億5,000万元(約85億5,000万円)で、“中国造船公司”、“青島国立海洋科学技術研究所”、そして“中国水産科学院”によって共同で開発、建造され、台風や赤潮といった自然災害を回避し、養殖に適した沖合へ移動、養殖漁業を効率的に展開することが可能であり“移動式海洋牧場”と称される。

“GuoxinNo.1”の、全長は250m、排水量13万トン、15の養殖イケスが設備され、体積は約9万立方メートルで、搭載システムは、従来の養殖産業モデルを覆すもので、給水、水質管理、振動と騒音の低減等、インテリジェント集中制御により、年間生産量を最大3,700トンまで計画している。

なお、“Guoxin Group”は今後5年-10年間で同様の大型自走式スマート養殖漁業船を30万トン級を含めて13隻、更にそれを支援する補給船、燃料船等を50隻建造する予定で、年間生産量を70万トンにまで引き上げ、世界の養殖漁業を牽引することを目標としている。

 

 

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