2023年09月10日
北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[”またがり資源”増加傾向東サハリン海域ズワイガニ(オピリオ)TAC前年同で承認]
ロシア農業省は2023年8月25日付命令No.692により来年2024年のカニ類のTACとして約10万5,160トンの設定を承認した。
北海道(日本)隣接東サハリン海域の日本の資源評価において”またがり資源”となるズワイガニについては、オピリオが4,981トンで前年となる今年2023年比同、トゲズワイは4,700トンで4%減の設定となる。
近年、当該海域において、市場価値の高いオピリオの資源増加傾向が確認されている。
ロシア農業省は、昨年2022年9月14日付命令No.609により、科学研究機関の勧告に基づき同年のオピリオのTACを期中見直しして、当初設定3,226トンに1,355トン上積み、4,581トンに再設定した経緯がある。
なお、やはり北海道に隣接する西サハリン海域において、2022年から、良好な資源評価を背景にタラバガニの商業漁業枠が設定されており、来年2024年についても3年連続で150トンのTACが承認された。
報告担当者 原口聖二:当該年のTAC承認は、通常、前年11月頃で、この早期の手続き完了は、投資義務が付帯するカニ漁獲割当オークション第2弾の実施が、今年2023年10月に予定されていることへの対応と推察される。同年12月20日までに、オークションに基づく手続きを完了した者は、来年2014年1月1日から当該落札資源の利用が可能とされている。