ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

ベラルーシ・コネクション 政府間協定ロシアEEZ“特別合弁操業”長期的契約へ リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2025-01-07 12:23:18 | 日記

 

2025年01月07日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ベラルーシ・コネクション 政府間協定ロシアEEZ“特別合弁操業”長期的契約へ]

ロシア漁業庁は、2002年3月13日付ロシア・ベラルーシ政府間協定の枠組みで開催された、第22回両国漁業員会を先に完了しており、今般、2024年12月26日付政府命令第4034により交換覚書の承認を受けた。

当該双方合意には、ロシアとベラルーシの企業によるロシアEEZ内での特別な共同漁業が盛り込まれている。

この特別操業の漁獲割当は次のとおりとなっている。

オホーツク海 スケトウダラ2万トン以上(報告担当者 原口聖二:ロシアは漁業政策として基本的にオホーツク海での外国漁船によるスケトウダラ操業を認めていない)

ベーリング海 スケトウダラ3万トン以上 ニシン1,000トン以上

バレンツ海 タラ・ピクシャ(コダラ)9,000トン 

バルチック海 タラ100トン以上 ニシン100トン以上 スプラット800トン以上

漁獲物とそれを原料とする製品はロシア沿岸への運搬と陸揚げ義務付けされることになる。

また、契約期間は現在の5年ではなく10年の期間で自動更新されることになる。

ロシアEEZでのベラルーシ人の漁業生産へのアクセス拡大を想定した条項が盛り込まれ始めたのは2020年代になってからで、今年2024年に入り、この特別な漁獲割当にアクセスし操業を行っているのが、ウラヂオストク登記のベラルーシとロシアの合弁企業“ソユーズヌイ・ルイブヌイ・プロムスラ”(Союзные Рыбные Промыслы)社であることが分かった経緯がある。

同社は2022年半ばに同地で登記され、現在、2隻のトロール漁船、“ポルフィリイ・チャンチバドゼ”と(Порфирий Чанчибадзе)と“ムイス・ルビコン”(Мыс Рубикон)が所属して操業を行っている。

合弁会社の生産資産は7億ルーブルで、約170名の乗組員が雇用されており、製品を、アジア諸国をはじめ世界各国に販売可能な認証を取得している。

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2024年 ロシア漁業者スケトウダラ生産量198万5,000トン(速報ベース) 新漁期に臨む リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2025-01-07 10:50:29 | 日記

2025年01月07日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[2024年 ロシア漁業者スケトウダラ生産量198万5,000トン(速報ベース)]

昨年2024年、ロシア漁業者によるスケトウダラの生産量は、業界集計の速報ベースで198万5,000トンに達し、記録となった前年2023年を上回り当該漁業の世界のリーダーの立場を確固たるものとした。

開始された今年2025年漁期の春季オホーツク海抱卵スケトウダラ操業、所謂“Aシーズン”は、昨年2024年漁期を更に4%-6%上回り、その生産量は86万トン-88万トンに達する可能性がある。

今年2025年のオホーツク海主要3海域、カムチャツカ・クリール海域、西カムチャツカ海域、そして北部オホーツク海域のTACは、前年2024年比5.6%増の100万5,000トンに設定されている。

当該“Aシーズン”操業は、4月10日まで110日にわたり展開され約100隻が着業する。

漁業シナリオは例年、カムチャツカ・クリール海域から開始され、西カムチャツカ海域に北上、反時計回りに魚群を追い、3月に北部オホーツク海域で操業を展開し、これを最終漁場に完了する。

“Aシーズン”の獲り残し残枠は、10月15日から開始される“Bシーズン”で利用されることになる。

また、当該“Aシーズン”は、北部オホーツク海域でのニシン操業と同時に展開される。

今年2025年の北部オホーツク海域のニシンのTAC設定は31万トンで、“Aシーズン”は同年4月15日までとなっている。

 

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ロシア 2024年1月-9月 拡大を示す国内カニ市場 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2025-01-07 08:50:35 | 日記

2024年01月07日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア 2024年1月-9月 拡大を示す国内カニ市場]

ロシア調査会社によると昨年2024年1月-9月、国内市場での冷凍・冷蔵カニの売上は、前年2023年同期比で、数量ベースが52%、金額ベースで112%、また、カニの缶詰・保存可能製品も同様に71%と100%の増加を示した。

ロシア業界は、カニの供給が国内市場に部分的に変更されたのは、大衆消費者の需要の増加によるものと分析しており、この点において、今年2025年、特にズワイガニ(オピリオ)のTACが前年2024年より約2,400トン増加することに関心を寄せている。

ロシア漁業におけるカニの生産量は全体の1.7%に過ぎないが、水産物製品の輸出金額では最大50%を占め、同国は高級カニの生産において世界のリーダーに位置づけられる。

なお、ロシアのカニ類主要魚種のTAC設定の推移は別表のとおりとなっている。

 

ロシア海域カニ類主要種TAC当初設定(単位:トン)   
海域・カニ種  極東海域 北部海域(バレンツ海) カラ海 ロシア海域計
タラバガニ アブラガニ オピリオ カニ全種 タラバガニ オピリオ カニ全種 オピリオ カニ全種 タラバガニ アブラガニ オピリオ カニ全種
2022年 14,683 7,741 30,153 73,515 12,690 15,900 28,590 985 985 27,373 7,741 47,038 103,090
2023年 16,087 7,715 31,234 77,021 12,690 15,900 28,590 985 985 28,777 7,715 48,119 106,596
2024年 16,063 7,205 30,821 75,581 12,690 15,900 28,590 985 985 28,753 7,205 47,706 105,156
2025年 16,063 7,912 33,214 80,253 12,690 15,900 28,590 985 985 28,753 7,912 50,099 109,828
前年比 100.0% 109.8% 107.8% 106.2% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 109.8% 105.0% 104.4%
                作成:  2024年10月 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
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