紅葉が終わりに近づき、山の木々が赤茶けて、枯れ葉が盛んに舞っている。
冷たい風が吹き始める今頃は、樹木も休眠期に入り、木を伐採する好機である。
休眠に入ると、木は余分な水分を吸わず、用材として使う時に乾燥期間が短くて済むし、きのこ栽培のほだ木に使う場合は、枝葉を付けたまま「葉枯らし」して置けば、翌春に植菌する時ちょうど良い含水率になる。
今日は、密生している場所から手ごろな太さの楢の木を選び5本伐り倒した。
倒す方向に受け口を切り、反対側の追い口からチェンソーで切っていくと、予定通りの方向へ倒れていく。
樹種によっては、途中で木が裂けて跳ね上がったり、枝の向きや風などで思わぬ方向へ倒れて怪我をすることもあるので、慎重にやらなければならない。
山仕事をする人たちから教わりながらやっているが、やはり素人でもコントロール出来るのは直径20センチまでの木であると思っている。
それ以上の太さの広葉樹は幹が曲がっていたり、枝が倒したい逆方向に張っていたりするので、ロープやくさびを使って倒すことになる。
こうした作業は経験が要るし、山中から太い木を下ろす作業も大変なので、無理はしないことにしている。
道具はチェンソー、鳶口、鉈、鋸などを使い、ヘルメットや安全靴も欠かせない。
きのこ栽培に使う木は、そのまま葉枯らしをして来春に植菌をし、薪用の木は下まで運べる長さに玉切りして、少しずつ下ろして薪作りをする。
毎年山の色が変わっていく様子を見ながら、同じ仕事を繰り返しているが、倒す木の太さだけは、体力相応に年々細くなっていく。