冬季閉鎖中の乗鞍スカイラインは、静寂の別天地で右に左に展開する雄大な自然景観を独り占めできる。
この時期には珍しい小春日和の陽だまりは、雪山を感じさせない温もりも心地よかった。
朝8時頃、平湯峠に立った時は、白山を背に高山盆地は朝霧に包まれていた。
槍ヶ岳
笠が岳
穂高岳
高度が上がるにしたがって、まわりの山が眼前に迫り、夫婦松では360度の眺望が楽しめた。
猫岳
四ツ岳
乗鞍連峰の猫岳や四ツ岳を見上げると、ハイマツや岩が露出していて、雪に覆われるまでは登れない。
土俵ケ原は風の通り道になっていて、寒風が吹きすさび長くは留まれなかった。
このあたりの吹き溜まりは、シーズン開けに高さ数メートルの、雪の回廊として人気がある。
岩にはエビノシッポが大きく伸び、山頂方面は冬山の片鱗を感じさせる風景だった。
好天に恵まれた往復6時間ほどのコースは、既に動物たちだけの世界になっていた。
トウヒ、ツガ、トドマツなどの白骨化した枯れ木が痛々しかった。
道路沿いにだけ目立つのは、大型バスなどの排気ガスの影響が大きいのだろうか。