昨日の高野山バスツアーは、朝の7時30分に名古屋駅を出て、夜の9時50分に帰着するというハードなスケジュールであった。
往復の車中にいる時間が9時間近くで、高野山の滞在時間は昼食も含めて5時間ほどであった。
狭い座席で長時間の移動は、体が固まるほどきつく、密教の苦行のようだ。
奥の院や金剛峯寺は現地の認定案内人しか説明できないとのことだ、何となく案内人の口上が愛嬌のない寅さん的で、般若心経や「南無大師遍照金剛」を唱える姿に違和感を感じた。
最後の口上は、せっかく高野山にお参りしたのだから、家内安全や交通安全のお守りを授かってくださいと、境内の一角に案内された。
巧みな口上で、ツアー客は参拝記念に貰えるのかと錯覚して群がったが、現世はそれほど甘くはなく、お守りやお札などには値札が付いていた。
高野山には、1200年たった今も、大師の遺徳で潤う人がたくさんいるようだ。
小堀遠州の庭園や左甚五郎の虎の彫刻なども見てきたが、2台のバスに分乗した80人のツアー客では、ゆっくり見物するのは難しかった。
高野山は宿坊に泊まって、ゆっくり旧跡巡りをすれば、非日常的な体験が出来る聖地であると思う。