名古屋・名駅街暮らし

足の向くまま気の向くままに、季節の移ろいや暮らしのあれこれを綴ります。

野生動物の出没

2010年10月25日 | セカンドルーム

          
昨夜は激しい雨で谷川の水位が上がり、水も濁っていた。
昼間も降ったら止んだりの、すっきりしない一日だった。
この時期は、一雨来る毎に寒くなると言われているが、天気予報によると、明日は飛騨の山地に雪が降ると伝えていた。

留守中にたまっていた新聞を読んでいたら、野生動物が、市街地に出没したとのニュースが連日報じられている。
棲息数が急増したとは思えないし、昔から野生動物と人は、うまく棲み分けて暮らしてきたのに、最近の行動は少しおかしい。
報道によると、今年は異常気象で山に餌がないので、里へ下りて来るとのことだ。
襲われて怪我をした人はお気の毒だが、9月の時点で既に2000頭以上もの熊が捕殺されたのは、少し行き過ぎのような気がしてならない。
動物たちの餌場であった山奥も、大規模林道や高速道路が通り、観光開発で多くの森林が伐採されて、テリトリーが狭められてしまった。
広大な自然林は、国策で伐採されて針葉樹林になったが、手入れがされないまま荒廃して、餌になる草木が育たない。
冬篭りを前にした熊や子育て中の動物が、空腹に耐えかねて人里へ下りて来て作物を荒らしたり、生ごみをあさったりする姿が哀れだ。

少しばかりの田畑で作物を作っているが、しばしば野生動物の被害にあっている。
トウモロコシやジャガイモが、ことごとく食い荒らされたり、食べ頃のスイカやカボチャは、柵を破って横取りされる。
丹精込めて作った作物を取られても、心底憎む気になれないのは、加害者意識があることと、生活をかけて作っている訳ではないからかも知れない。
農家の人たちにとっては死活問題であるし、動物保護団体の人たちも個体の維持や共生を主張して、様々な議論が飛び交っている。
先日も林道の脇で、ケヤキの木に登って小さな実を食べている熊を目撃した。
ケヤキの実は小さくて、野鳥の餌になる程度であるが、他に餌が無いので、それで空腹を満たしている。
 
それすら見つけられない動物は、木の実と作物の区別も分からないまま人里に来て、有害動物として射殺されたり、箱罠で捕獲される。
見つけ次第捕殺していたら、遠からず狼と同じように、この地から消滅するだろう。
飢えた動物を苦しめるだけでなく、彼らの安息の地をこれ以上侵さない工夫が大切だと思う。

コメント (2)
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