名古屋・名駅街暮らし

足の向くまま気の向くままに、季節の移ろいや暮らしのあれこれを綴ります。

田舎暮らしで思うこと

2012年06月14日 | セカンドルーム

 

昨日は勤め人だった頃の仲間たちが、平湯温泉に一泊旅行をする途中で立ち寄ってくれた。
いずれも3~4才ほど後輩で、今は都会で年金暮らしを楽しんでいる。
山里暮らしの体験談や、田畑を案内したり野良仕事や山仕事なども披露した。
こんな不便で寂しい田舎でよく我慢が出来ると感心されたり、自然豊かな山里でのんびり暮らせるのは羨ましいと、いつものことながら感想が二分した。
季節の良い時期にわずか数時間でここの生活を知ってもらうのは無理なことであるが、どちらも的を射た感想ではない。
1軒の店すら無い過疎の山里を不便で寂しいと思えば、我慢を強いられ不自由を忍んでいるようにも映るし、それが田舎の姿で自然が好きで人情が細やかな触れ合いに重きを置けば、過酷な自然や仕事も苦にならない。

「田舎でのんびり暮らしたい」という人は、リタイアした人に限らず、若い人たちも年々増えているようだ。
その一方で山里の農林畜産業は、過疎高齢化と後継者不足で衰退の一途をたどり、空き家や耕作放棄地、荒れた山林が増えていく。
「のんびり」はともかくとして、その分野で若いエネルギーと知恵と汗を惜しまなければ、都会で描いたプランはきっと実現することだろう。
山里の暮らしは10年以上になるが、その間に移住してきた人たちが、様々な事情で再び都会へ戻ってしまうケースも少なからず見ている。
都会の価値観や文化を基準に、数百年続いた伝統や習わしを見てしまうと、心が満たされるはずの豊かな自然や仕事、人間関係も厳しいものになってしまう。
行政や村の人たちも、新しい力への期待が膨らんでいる。
この好機に田舎志向の若い人たちが増えていくのは心強いことであり、自然に寄り添って謙虚な生き方が出来れば、夢が破れることもなく定着できるだろう。

コメント (2)
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