午前5時ごろの田んぼは、太陽が東南の山に遮られているが、6時を回ると燦々と初夏の日差しが降り注ぐ。
平地に比べて日照時間が短く水も冷たいが、けな気に育つ姿を見ていると勇気付けられる。
飛騨地方は朝から青空が広がり、日差しが気持ち良い。
涼しいうちに野菜の朝取りをした。
1日に食べられる分だけを取るようにしているが、一人で食べる量はしれている。
毎年、育ちすぎの野菜を食べるはめになるが、ほんとうはお尻に花がらを付けた若いエンドウやキュウリが美味しい。
梅雨の貴重な晴れ間を利用して湿った布団を干し、ユキの小屋の屋根を外して風を入れ、ベッドも干してやった。
畑と水路の脇、のり面の草刈りを始めたが、11時を過ぎるとジリジリと太陽が照りつけ、むせるような草いきれで早くも顎が上がってしまった。
昼寝をして午後の仕事に取り掛かろうとしたら、にわか雨が降り始めたので、草刈りは先送りにして部屋でテレビを見ることにした。
ちょうど社会保障と税の一体化法案が、衆議院で可決さるところであった。
増税を否定するつもりはないが、なりふり構わず野党と組み、やるべきことをしないで国民にだけ負担を押し付ける姿勢は納得できない。
野田総理が夕方の記者会見で、「自らの身を切る一体改革は必要であるが、それを決めてからの増税では間に合わない」とか「決めるときに決める、先送りはしない」と大見得を切っていたが、虚しさだけが聞こえてきた。
57名の造反者を率いる小沢氏も記者会見で、「消費増税だけが先行することは許せない行為だ」と静かに語る姿に凄味と説得力を感じた。
どちらが頼りになるか分からないが、明日の天気に一喜一憂していたほうが気分が落ち着く。