kotoba日記                     小久保圭介

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鳥の声

2018年05月27日 | 生活

白杖の人が
朝日に向かって
歩いていった

以前
ここは海だった
今は樹木も
校庭もある

出店の前に1人
屋根の下に1人
路上に1人
合わせて3人の
車椅子の人たちが
強い陽光の下にいた
一台の車椅子には
ローマ字で
名前が書かれてあった
誰が誰を救っているのか
よくわかった

夏の言葉を以前から
胸にしまったまま
ここに来た

そして

夏の言葉を
餌でも食べるように
鳥が食べて
夏の言葉は
胸から消えてゆく
代わりに
今度は
鳥の言葉と羽ばたきの音
鳥の声が胸に入って
輝き出した

家に帰って
鳥から出た
光の玉のようなものが
胸に宿っていた


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