名古屋は東片端にある
小さなギャラリーに
吉増剛造展を見にゆく
涯テノ詩聲<nテノウタゴエ
という
吉増剛造展の
本があった
黒い装丁で
分厚く
内容もかなり濃い
ギャラリーの若い人が言う
「レアですよ、それは」
「今日から足利市美術館でも展覧会が始まっていて、昨日わたしが持ってきたものです」
おそらく
名古屋の本屋にはまだ一冊と置いていない
本当に貴重な本だった
吉増剛造のファンならば
それを見られただけでも
相当うれしいこと
ノーベル賞候補にも
なっているという
確かにそれはそうかもしれない
と思う
そんな詩人の直筆の銅版画であったり
写真であったり
絵を
件p作品と呼ぶに
ふさわしい展示物の中で
わたしは
確かに息をしていた
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吉増剛造展
Gozo Yoshimasu Exhibition
2017 年10月8日(日)―11月 11 日(土)
461-0014
名古屋市東区橦木町2-25 磯部ビル1F
TEL/FAX 052-982-8858
営業時間 11:00-18:00
定休日 月・火
この度SHUMOKU GALLERYでは、吉増剛造(1939-)の作品を紹介する展覧会を開催いたします。
1939年東京生まれの吉増剛造は、1963年に慶応義塾大学を卒業、1964年に詩集「出発」を刊行して以来、日本で最も先鋭的な詩人の一人として高い評価を受けています。詩の朗読パフォーマンスの先駆者としても知られ、海外でも多くの公演を行っており、高い評価を得ています。一方で、文字による表現にとどまらない創作活動も多岐にわたって行われており、パノラマカメラや多重露光を使用した写真作品、彫刻家・若林奮との共同制作による銅板を用いた立体作品、最近ではgozoCinéと名付けられた、映像作品も発表するなど、様々なメディアに渡る活動を見せ、世界各地で精力的に発表を行っています。
ことばという、美術においても重要な要素を独特のかたちで表現する吉増剛造の作品は、現在も様々な世代から熱い注目を集めており、近年では「声のマ 全身詩人 吉増剛造展(東京国立近代美術館、2016年)においても、詩、写真、立体、映像などの作品が包括的に紹介されました。また2017年には札幌国際件p祭に参加し新作を発表、2017年11月からは足利市立美術館を皮切りに新作を含む大規模な回顧展が巡回する予定です。
本展では、これまで発表してきたパノラマカメラ、多重露光を使用した大型の写真作品を中心に、詩と写真を組み合わせた作品、銅板による立体作品など約30点を展示予定です。