厚生労働省は3月29日、2020年度に障害者が家族や福祉施設・事業所の職員から受けた虐待が2400件あり、被害者が2665人に上ったと発表した。
前年度から198件、267人増え、いずれも過去最多。
このうち1人が死亡した。
自治体への相談・通報も9421件で最多だった。
2012年施行の障害者虐待防止法に基づく調査。
厚労省は同法の通報義務が浸透したことが増加理由とみている。
新型コロナウイルス感染拡大の影響については「一概に増加につながるとは言えない」としている。
職員による虐待は632件で、被害者は890入だった。
内訳(複数回答)は暴力や拘束などの身体的虐待が53%と最も多く、暴言などの心理的虐待が42%、性的虐待が16%だった。
被害者は知的障害が72%。
加害者は生活支援員が38%、管理者が10%などだった。
死亡したのは、精神障害でグループホームに入居する40代の男性だった。
家族による虐待は1768件、1775人。
身体的虐待が67%、次いで心理的虐待が31%、障害年金を渡さないといった経済的虐待犯17%だった。
被害者は知的障害が48%、精神障害が42%。
このほか、昨年8月に公表した職場での虐待が401件あり、被害者は498人だった。
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