新型コロナウイルスに感染して急性脳症を発症した子ども103人を分析したところ、死亡したり、重い後遺症があったりした例が25%以上を占め、他のウイルス感染症に比べ多かったとの結果を、東京女子医大や東京都医学総合研究所などのチームが3月13日までにまとめた。
チームは症状や治療法をまとめた指針を作る方針。
医学総合研究所の佐久間プロジェクトリーダーは「現状では新型コロナにかからないようにする他に、発症を防ぐ方法がない」と感染対策の徹底を呼びかけている。
感染症による急性脳症は、発熱に伴うけいれんや、免疫の過剰な反応で神経細胞が傷つくのが原因とされる。
新型コロナでは数万人に1人の割合で発症するとされるが、重症化のしやすさなどは、はっきりしていない。
チームは、日本小児神経学会を通じて、2020年1月~2022年11月に新型コロナに感染し、急性脳症になった18歳未満の103人を分析した。
11人が死亡し、17人に重度の後遺症があった。
合わせて約27%に上る。
インフルエンザなどに比べて頻度が高いという。
28人に軽度から中程度の後遺症があり、回復したのは45人。
残り2人は不明だった。
103人のうち最も多かったのが、長いけいれんと意識障害を起こす「けいれん重積型(二相性)急性脳症」で27人。
その他、症状が重くなるタイプの脳症が14人に見られた。
乳幼児だけでなく、比較的年齢の高い7~8歳での発症が多いのも特徴的だった。
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