エーザイは、アルツハイマー病治療の新薬「レカネマブ」の普及により業績の拡大期待が出ている。
投与対象の早期アルツハイマー病患者数が約2億3千万人に達する2030年度には新薬の世界売上高が1兆円規模に上ると予想する。
日本では承認を踏まえ、医師に薬品情報を提供する担当者など700人以上が投与の支援業務に就き、供給体制を整備する方針だ。
米国では今年7月に本承認され、医療現場での処方が始まっている。
2023年度のレカネマブの売上高予想は明らかにしていないが、内藤常務執行役は年度末までに米国で患者1万人に投与する目標に向け「順調に推移している」と話す。
東京株式市場のエーザイ株の8月21日の終値は9345円で、1年前から約6割上昇した。
「新薬開発が株価に大きな影響を与えてきた」。
臨床試験の良好な結果や米当局の承認見通しといったニュースが株価を押し上げた。
レカネマブは順調に国内外の当局の審査を通過しつつあり、業績を押し上げるとの市場の期待は高いようだ。
ただ、米国での標準的な価格は円換算で年300万円を超える。
日本でも高額が想定されており、どの程度、医療現場で使用されるかは不透明な要因も残る。
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