韓国南西部、珍島沖で沈没した旅客船セウォル号が、過積載を隠すため、船のバランスを保つ重しとしてタンクに入れる海水「バラスト水」を安全基準の4分の1強しか積まずに航行していたことが、韓国政府の合同捜査本部の調べで分かった。
韓国メディアが5月5日報じた。
船は基準の数倍の過積載をしており、船体が沈み過ぎることを避けるため、バラスト水を大幅に減らしたという。
このため重心が上がり、転覆しやすい危険な状態にあったとみられる。
また捜査本部によると、セウォル号の乗員は、航海前に義務付けられている船舶の安全点検を行わないまま、全ての項目に「良好」と記載した点検報告書を出発地の仁川港の運航管理室に提出していた。
乗員は虚偽の報告書を「慣例的に」作成していたとも供述しており、安全確認がないままの航行が常態化していた疑いが強まっている。
セウォル号は、船体の重心などを勘案し、約2千トンのバラスト水を積むことが義務付けられていた。
しかし捜査本部の調べで、実際には約580トンしかなかったことが判明した。
一方、捜査本部は5月4日、過積載などの危な航行をさせ、乗客多数を死亡させたとして、業務上過失致死などの容疑で運航会社の清海鎮海運の物流担当部長を逮捕。
同社の逮捕者は3人になった。
船のスビードが落ちるのがいやだったのだろうが、これだけ不祥事が続くと、驚くこともなく「やはりそうだろう」としか思わない。
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