
白金で仕事を終え、こないだ発見した立ち飲み屋へ。
「籃らん」というお店で、雰囲気も良さげだった。ところが、お店の前まで行くと、店内は立ち飲みではなかった。お客はスツールに腰掛けていることから、以前は立ち飲みだったのだろう。転んだか。或いは、座りたい人は座るという仕組みか。
そのお店は素通りした。なら、「大船」に行こうかと考えた時、思い出した。ちょっと気になったお店があったんだ。食堂っぽいが、飲みも充実していそうな雰囲気のお店。踵を返してお店に向かった。
お店の暖簾には「三河屋」とある。いかにも老舗っぽい。三郎さんが出てきそう。
お店に入ると手前右手がカウンター状になっており、一人客でも安心して入れるのがいい。そのカウンターに座り、さてどうしようかと頭上のメニューを眺める。
「ホッピー」はないようだが、「酎ハイ」(450円)はあった。
まずは「酎ハイ」と「ポテトサラダ」(350円)をオーダー。
そのポテサラはキャベツの厚底があるにせよ、超大盛で、しかもうまい。この時点で当たりを確定した。
次に「目玉焼き」。お店のお母さんは、「玉子は2個? それとも1個?」と聞いてきた。2個が250円。一個ならば150円。自分は1個でオーダーした。かねてより、「ハムエッグ」のある酒場にハズレはないと思っていたが、この説に間違いはなかった。
自分の頭上にはビールの幟が壁に飾られており、よくよく見ると誰かのサインが描かれていた。ラモス瑠偉さんのものだった。ラモスさん来たんだ。背後の壁にもたくさんの色紙が飾られている。読売巨人。へぇ、坂本勇人さんも来たようだが、正直坂本選手が来るような店ではない。
壁には様々なものが貼ってあった。何かの新聞記事。夕方のニュース、「エブリイ」に紹介された際の画像コピー。そこには創業95年の老舗というキャッチが添えられている。
95年? 仮に2022年が95年目ならば、昭和2年創業ということになる。実質、昭和元年。企業でも100年続く会社はそれほど多くはない。だから凄すぎて、実感がない。
お店のすぐそばにある、道端の噴水も謎だ。この辺りはなかなかに見どころがある。しかも、住所が三田というのもなんだか不思議。田町が近いのか?
さて、〆は何にしようか。
定食もあるので、〆には困らない。
「カレー」もいいなあ。でも、ちょっと重いかなぁ。結局熟考して「かつ煮」をオーダーしてしまった。
厨房から若い人が出てきたが、三郎さんではなかった。
その振る舞いからすると、店主か次期店主かもしれない。一世紀近いお店の歴史を踏まえれば、3代目か、4代目。定食屋さんが、酒場スタイルになったのは、この若き店主のおかげかもしれない。
「かつ煮」はちと辛かった。ご飯が食べたいとも思った。でも、やっぱり旨い。
お会計は恐怖の3.000円超え。
決して安くはない。おばちゃんの愛想もない。けれど、また行こうかなと思う。当たりのお店だった。
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