居酒屋さすらい 0543 - 店は小粒でも切れ味抜群！ - 「立ちのみ 新橋以蔵」（港区新橋）

連夜の新橋。
立ち飲みラリーはとうとう烏森神社の裏手まで来た。長い道のりだった。ここまで来るのに３年を費やした恐怖の新橋スタック。
そして、今宵は「新橋 以蔵」である。
スペースは僅か５畳程度か。しかし、この店がかなりパワフルなのである。

「伊蔵」といえばもちろん岡田以蔵のこと。言わずとしれた土佐勤王党「人斬り以蔵」である。
そう、一見して新橋の名立ち飲み「龍馬」と関係する店であることが分かる。
店に入り、店主と思しきマスターに聞くと、やはりそうだった。
「今日は、ヘルプでこっちに来てます。普段は『龍馬』にいます」とのこと。

生ビール。
なんと「ハイネケン」！
お通しは「ピーセンとピーナッツ」。

以蔵のイメージは2010年の大河ドラマ「龍馬伝」にて佐藤健の演技で劇的に変わったと言える。
そう、あのモダンなイメージが、この店「以蔵」と重なるのである。

つまみは「エシャレット」（380円）。
酒は焼酎の「刀」をロックで。

なんということか。
「以蔵」で「刀」という名の酒をあおるとは！
意図されてのことなのか。それとも偶然？

テレビは映画「インゴッズ・ハンド」を流している。これも従来の立ち飲み屋とは違う。
客はちょっと仕事の途中で抜け出してきた人やきりりとした人がちょっと立ち寄っていく感じ。
なんか、完全に烏森の風景とは違う。
これもまた新橋の風景なのである。

小さくとも切れ味鋭い。
やはり「以蔵」なのである。