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居酒屋さすらい 1025 - 「ももネギ付き」はネギマなのか - 「まいど」(杉並区上井草)

2016-06-17 23:30:47 | 居酒屋さすらい ◆立ち飲み屋

年に2回ほど、「ちひろ美術館」に行く。

きな臭い空気に立ち向かうのは、どこまでも優しい眼差しのあの瞳だ。

ぽつんと描かれた子どもの瞳は、見るものの胸を打つ。その目は寡黙ではない。あえて言えば静寂な饒舌。

いさわきちひろが描く子どもは大人の心を射抜き、喝破する。

 

上井草駅の目の前にある立ち飲み屋、「まいど」。

ボクは前から気になっていた。だが、いつもタイミングが合わず、素通りしていた。

だが、今回ようやく店に入ることができた。

持ち帰りコーナーもある街の焼鳥屋だ。

 

店は満員だった。

僅かに空いている隙間にボクは入れてもらった。

驚いたのは若い客が意外にも多いことだった。20代と思しき男女が客の半分を占める。だから店は活気にあふれていた。

それもそのはず、生ビールは290円。

面白いのは「樽ハイ」という飲み物と「酎ハイ」が190円で併記されている点。「樽ハイ」とは恐らくアサヒが販売する「樽ハイ倶楽部」のことだろう。甘目の酎ハイ。

しかし、飲み物の安価さは特筆ものだ。

ここは「生ビール」からスタートしよう。

 

焼きものはほぼ110円。

まずは「煮込み」(210円)を頼み、時間のかかる焼きものをオーダー。

「ももネギ付き」というものがある。これは、ネギ間ではないのか。

もう一度言おう。

「ももネギ付き」とは、ネギ間ではないのか。

これを2本。「カシラ」を2本オーダー。

 

「煮込み」が出てきた。

モツはシロ。赤みそでじっくり煮込まれたのだろう。シロが褐色になっている。その上にドーンと豆腐が半丁。

これはすごい。

 

ボクはこの店を完全に侮っていた。

たいしたことのない店だろうとたかをくくっていたのだ。

だが、どうだろう。完全にボクはこの店に魅了されていた。

 

次に焼き物が出てきた。

果たして「ももネギ付き」とは、やはりネギマだった。しかし、何故ネギマと表記しないのだろうか。

だいいち言いにくいではないか。「ももネギ付き」だなんて。

どこか不格好な「ももネギ付き」。ネギともも肉が揃っていないのは初めから狙っているのか。

 

「生ビール」から「酎ハイ」に。

「酎ハイ」の量はタンブラーで。葛南地域にある立ち飲みチェーン「づめかん」より若干高いが、量換算ならいい勝負。

やるなぁ、この店。

 

結局「酎ハイ」を3杯飲み、店を出た。

これで会計は1,620円。

恐るべし、上井草の立ち飲み屋。

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