Iサカの賀詞交歓会の後、I田さんからお呼びがかかった。
「飲もうよ。どっか店を手配しといて」
こういう要望に応える自信がない。万人に愛される使い勝手のいい店。しかも、それは安易なチェーン店ではなく。皆が集まりやすい駅近で。実はこれ、意外に難しい問題。 そんな酒場、御徒町駅の近くにあったっけ?熟考に熟考を重ね、出した候補が「加賀屋」。御徒町の「加賀屋」は、山手線の中と外で、各一店ずつある。さて、どっちにしようかと悩んだが、やめることにした。「加賀屋」は意外に値がはるような気がした。じゃあ、どうするか。万人受けなら、「徳ちゃん」でもいいじゃないか。半ばやけ気味に出した答えが、これだった。
1年前の御徒町ガード下は異常だった。耐震工事のために、店が一時的な移転を余儀なくされた。「鳥よし」、「味の笛」など。また、移転せずに、そのまま店を畳む店舗もあった。「御徒町食堂」と「かっぱ」である。いずれもガード下の人気店だ。この衝撃は大きかった。いよいよ、御徒町ガード下も冬の時代に突入するか。そう思われた時、開店したのが、「徳ちゃん」だった。「徳ちゃん」は、消えかかりそうな御徒町の居酒屋界を盛り上げる救世主に思われた。
だが、その期待は脆くも崩れた。「徳ちゃん」は、ムーブメントを起こせなかった。普通のどこにでもある酒場に甘んじてしまったのだ。よくも悪くも平均点の酒場である。
ボクにとっては、2回目の「徳ちゃん」。メンバーは、IサカのI田さん、N刊自のO木さん、弊社からはA藤君。合計4人。
ボクらは2階に通された。ボク以外は、皆生ビール。ボクは「ホッピー白」。
I田さんは、「おでん」、「やきとん」の盛り合わせを一気に2人前ずつ注文する。「徳ちゃん」は、一通りの居酒屋メニューが揃う。この点では、店のチョイスは間違ってなかったかも。
ボクは普段家では食べられない、アボカドのつまみを頼んだ。我が家には、アボカドのアレルギーを持つ人がいるので、食卓にはあがらない。けれど、ボクはアボカドが好きなのだ。
「徳ちゃん」がムーブメントを起こせなかった訳は、一通りのメニューが揃った点にあるのではないかとふと思った。一芸に秀でることなく、全てが平均点。いわゆる器用貧乏。
しばらくして、ボクはほどなく、記憶をなくしていく。よく覚えていないが、こんな写真を撮影した。「大人のポテトフライ」。
よほど、気にいって写真を撮ったのか。それとも、オーダーして、料理の画像を撮ろうとしたところを間違って、壁のメニューを撮影したのか。今となっては、謎だ。
その後、飛び入りのサプライズがあった。O木さんの奥様が現れたのだ。稚内出身という奥様は、札幌出身のI田さんと共に、北の大地の話題で大いに盛り上がった。
ボクの眠気は頂点に達した。
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