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居酒屋放浪記 0382 - 心も体も温まる地酒とその雰囲気 - 「御食事処 三松会館」(郡山市大町)

2010-10-25 13:17:40 | 居酒屋さすらい ◆地方版
翌日もまたドカ雪となった。
郡山はあまり雪が降らず、30cmも積もるのは10年に1回くらいだという。
その10年に一度という日に郡山に来てしまったのである。

子どもの頃、夏休みに祖母の家に行く際、L特急の「はつかり」号に乗って出かけるのだが、その道中に停車する郡山という駅をわたしは「氷山」だと思い込み、強烈に冷たい山があるものだとばかり思っていた。
だから、今でも郡山はとても寒いところというイメージが強い。
とまれ、この日の郡山は本当に寒かった。

会合が終わり、13時過ぎにタクシーで郡山駅に戻ってみても、ボタ雪は相変わらず降っており、ここはお酒の燗で温まらねばと思い、駅前の盛り場らしきアーケードにわたしは足を踏み入れていた。

雪とはほとんど無縁の東京人にとって、路面に積もってシャーベット状になった雪がどれだけ困難をきたすか、改めて思い知った。
アーケードを歩くとほとんどの居酒屋が開いていない。
無理もない、まだ13時を過ぎたばかりなのだから。

こりゃ、ダメかなと思ったところで、どうやら生活反応がありそうな店が見えた。
近づいてみると「御食事処」という看板が出ている。

「ここでもいいかな」というのがその時の正直な感想だった。
だが、この店は当たりだった。
御食事処というように食べ物の数は豊富。そのうえ、頼んだオムレツは安くてうまい。瓶ビールはスーパードライというのが不満だったが、お酒と焼酎の品揃えも悪くはなかった。
例えば「会津娘」は芳香純米酒、「花泉」は純米無濾過、この他、地元の酒は「飛露喜」も置いてある。焼酎は前割りで「佐藤」「山ねこ」などなど。
だが、ここは地元の酒を飲まねばならない。
地元の空気と水で作った酒を飲んでその土地と一体とならねばならない。
「会津娘」。
純米酒だが、お燗はできるかと尋ねるとお店のおばちゃんは快諾してくれた。




芳香というように、その鼻孔をくすぐる軟らかな香りがなんとも期待を膨らませてくれる。なんともはや待ちきれないこの瞬間!

そして飲んでみる。
うまい!酒はやはり地元で飲むのが一番!
周囲を見ると旅行客と思しき一団が昼からまったりと酒を飲んでいる。豊富なつまみと共に。
その光景はなんともリラックスしているようで、傍からみても実に楽しそうな心持ちになった。

そして、割烹着を着たおばちゃん達も特になにするものでもないが、その存在感が妙に気持ちを安心させてくれる。いい雰囲気だ。

店内の真ん中にはガス式のダルマストーブが煌々とついており、部屋を暖かくしてくれている。
なんともいえぬほっこりと心が温まってくるような、そんな雰囲気に包まれている。
 外は冬の嵐。
もう少し、もう少し温まっていきたいな。
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4 コメント

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三松! (ぐんこうせい)
2011-01-22 20:47:21

何気に記事を読ませていただきました。
私は生れも育ちも郡山駅前なのですが
関東で学生をしていたときも、帰って来れば三松会館でした♪
三松会館は郡山駅前のシンボルです!!
夜、宴会でも賑わっています!!!
また、いらしてくださいませ。
返信する
やっぱり? (熊猫刑事)
2011-01-22 21:07:39
ぐんこうせいさん、コメントありがとうございます。

やはり、「三松会館」は只者ではなかったのですね。
実は、家に帰って、ネットで調べると、かなり好意的な記事が出ており、その存在感に改めて驚いた次第です。

酒呑みとしての嗅覚で辿りついたのでしょうか。

郡山は10年に1度の頻度でうかがっています(て、まだ3回しか行ったことがありませんが)。
10年前は、「もうもう亭」という焼肉屋で1枚数千円のカルビを食べました。
この店もわたしの中では忘れられない存在です。

今度、いつ訪問できるか、分かりませんが、「三松会館」「もうもう亭」には行ってみようと思います。
返信する
変なツッコミご勘弁を (もじぞう2)
2011-05-30 09:21:02
はじめまして。
もじぞう2と申します。
仙台の屋台の記事を検索していてこちらにたどり着きました。
「会津娘」「花泉」の県内他地域の酒を地元と言われるのであれば、「飛露喜」も会津坂下ですから地元と言えますよ。
返信する
あっ! (熊猫刑事)
2011-05-30 14:05:20
あっ、本当ですね。
これはいけません。
ご指摘ありがとうございます。

廣木酒造さんには何の特別な感情があるわけではありません。

ただのミスです。
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