東十条の美容院、GーンのS戸さんから、十条に「かもめ食堂」に似た喫茶店があると聞いた。
「かもめ食堂」は、ヘルシンキを舞台に小林聡美さん、もたいまさこさん、片桐はいりさんの3人が繰り広げる、じんわりとくる映画である。
十条銀座の一角にあるようで、早速その場所に行ってみたが、それらしい店が見つからない。諦めかけていると、パン屋を見つけた。
店の名は「よろづや」。
蕎麦屋ではない。
れっきとしたパン屋だった。
ボクは、パンのラインナップを確かめたかっただけなのかもしれない。店に入って、あれこれとパンを眺めてみた。
パン・ドミ、ブリオッシュ、パンプキン、かわいいパンがいろとりどりに並ぶ。おや?バゲットもある。
ハード系もできるのか?
美人の店員さんに、ほぼ知ったかぶりで、ルヴァンはあるかと尋ねた。期待してなかったが、予想に反して、「ある」とのこと。ただ、特定の日にちのみ、作っているとのこと。次回は翌週土曜日に作るという。
冷やかし半分で、入った店だったが、予想以上にポテンシャルの高い店のようで、せっかくだから、ボクは、コーヒーをいただいて帰ることにした。
イートインの店なのだ。
「オーガニックコーヒー」。
カップの腹がくびれた、かわいいマグ。酸味が強いけど、すっきりのおいしいコーヒー。
すると、美人の店員さん。
「試食してみてください」と、サイコロ状にカットしたパンを出してくれた。
このパン、名前を「屋久島緑茶 かのこ豆」。クラストが、やや緑がかっている。これが、屋久島緑茶なのか。クラムはやや甘い。かのこ豆が練り込まれているのだろう。もっちりしていて、なかなかにおいしい。ブラックのコーヒーにぴったりなパンだった。
「かもめ食堂」のような喫茶店は見つけられなかったが、その代わりに素敵なパン屋に出会った。
人生って、こんなもんだろう。
翌週、ボクはルヴァンを買いに行った。
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