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居酒屋さすらい 1069 - 互いが互いを引き出す酒とあてのハーモニー - 「にこ」(大阪市北区天神橋)

2016-09-24 21:18:33 | 居酒屋さすらい ◆地方版

「ミナミカワ」の雰囲気にいたたまれず、ボクは店を出た。

まだ飲み足りなかった。

よし、もう1軒行くか。

 

天神橋の街の雰囲気はよかった。

下町っぽさが残る落ち着いた風情である。

 

ちょっと歩くと、早速酒場が見つかった。

店の入口近くに陣取った集団が、「乾杯!」をしているがみえる。

立ち飲みではなかったが、ちょっと洒脱な雰囲気が魅力的に映った。

入ってみようと思った。

 

カウンターに通され、ボクは椅子に腰かけた。

大阪らしくない整然とした店だった。酒肴も工夫がされた気取ったものを用意しているようだ。

東京だったら、ひとりでは絶対に入らない店。

 

メニューを見る。

「板わさ」(280円)に「ねぎみそ」(380円)。

蕎麦屋か?しかし、値段はそんなに高くない。

「とり肝の山椒煮」(280円)

「烏賊なめろう」(480円)。

どれも上等じゃないか。

これは日本酒だな。

しかし、日本酒のメニューを眺めてもさっぱりピンとこない。

そこで、お店の人に相談をした。

「からい酒をください」

そうして、選んでもらったのが、「ど辛」。

そのまんまじゃないか。

一升瓶を見せてもらう。

「セクスィー山本酵母」と書かれている。

日本酒界の沢村一樹さんなのか。

 

あてをどうしようか。

メニューを繰る前に単独で書かれたおすすめのメニューを見つけた。

「黒毛和牛すじ肉の塩煮込み」(480円)。

これが、この店「にこ」名物なのだという。

ご丁寧にメニューにはイラストで盛り例が描かれている。

煮卵が強烈なインパクトを与える。そういえば、「ミナミカワ」の煮込みにも卵が入っていた。これが大阪の煮込みの伝統なのか。

「ミナミカワ」で煮込みを食べ損ねた。ここでそのリベンジをしよう。

 

酒も煮込みも本当においしい。

塩味の透明スープ。出汁は鶏出汁か。すっきりしていて、爽やかである。繊細で、大阪らしくない味わいだったが、「ど辛」の辛さとほどよく調和して、それぞれの旨みが増す。

すごい。

あっという間に1合を飲み干し、次の酒を選んでもらった。

「澤屋 まつもと」。

これも辛口の純米。

あては「とり肝の山椒煮」。

おいおい、またしても酒とあてのハーモニーがすごい。

互いを引き出す、それぞれの味わい。計算づくなのか、それとも偶然なのか。

しかも、あてにひと手間入れているのに、この値段。

恐るべし、「にこ」。

 

ここは1回の来店だけでは理解できない。

2回も3回も通って、全てのあてと酒の調和を愉しみたい。

久々に出会った大ヒットの居酒屋だった。

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