銚子を朝に出て、佐原を経て、成田に着いた。親父の死後、もう成田に来ることもないだろうと思っていたが、実際は2年間で2回も来ていた。
鰻の老舗、「川豊 西館」で鰻を食べ、都内に向け帰宅の途に着こうと相成ったが、ボクは急に「寅屋」に行きたくなり、成田に留まることにした。
やっぱり、成田に来たら「寅屋」に寄らないと。「川豊」でうなぎを食べたら、〆は「梅割」と「ハラミ」である。
JRの成田駅に向かい、ボクは2年ぶりに「寅屋」の暖簾をくぐった。
2人の店員さんのうち、一人は以前から在籍していた人だった。初めて「寅屋」に入ったとき、とても丁寧に対応していただいた覚えがある。一方、「寅屋」の立ち飲みは、京成線の駅側に、もう一軒あり、こちらはだいぶ横柄な店員が居たので、以後京成側の店には行かないことにした。以来、JR側の店を贔屓にしてきた。
さて、今回、その優しい店員さんに、「梅割」と「ハラミ」を2本、早速オーダーした。
すると、いいイメージしかない、その店員さんが、返事もせず、「梅割」の準備に取りかかった。以前なら、「あいよ」というような声をかけたはずだ。そんなに店内は混み合っているわけでもないのに、おかしいなと思った。
「梅割」は、相変わらず、五臓六腑にガツンときた。「ハラミ」が出てくるまで、まだ時間がかかりそうだったが、既にボクは、うなぎを食べており、腹が満たされていた。「梅割」を飲みながら、周囲を気にしていたところ、人のいい店員は、ボクの隣にいたグループに話しかけた。どうやら、そのグループは常連さんのようだった。だが、店員のしゃべり方は、ひどく耳障りだった。ボクは軽いショックを受けた。「こんな人だったっけ」。
いや、ボクも、この「寅屋」は、まだほんの5,6回の訪問で、全てを知っているわけではない。けれど、少なくとも、その店員は、とても好感が持てる振る舞いをしていたのだ。体は大きく、一見いかつい感じだが、優しい対応で、ボクはその店員をとても気に入った。けれど、その店員さんが、なんだかいやぁなオーラを出している。ベテランの頑固オヤジなら、ある程度許される態度も、ボクより歳下で30代後半の若い店員さんが、そんな口調で話したら、ちょっとひいてしまう。
「ハラミ」が出てきた。しっかり焼かれた、いわゆる"よく焼き系"の「ハラミ」である。一口食べる。相変わらずうまい。
あれから、何軒と「ハラミ」を食べてきたが、「寅屋」の「ハラミ」を越える店は未だにない。
うまい。断然うまい。
結局「梅割」を、もう一杯と、「ハラミ」を2本追加した。
「梅割」も「ハラミ」も大満足だったが、どうしても店員の横柄さが、心に残った。多分、他愛もないよくあることなのだと思う。でも、人の違う一面を見てしまった、後味の悪さを感じた。
京成線側の「寅屋」の店員の悪い影響を受けたのだろうか。それとも、会社の序列が高くなり、権力を持ってしまったのだろうか。
次に「寅屋」に行ったとき、彼はどう変わっているだろう。
「寅屋」の過去記事
居酒屋さすらい 0893 - 成田に「宇ち多”」を見つけた - 「寅屋」(成田市花崎町)
常連にも同じ態度だったのはせめてもの救いですね。
機嫌が悪かったという可能性も否定できませんが、それにしても客商売ですから。
いい酒といい肴で、ナイスショットを!
オヤジ酒場を求めて・・・・・。
言い切りで注文とか、手が離せない時に空気読まずに注文、場違いな大声など。
自分もそう言う客は嫌いなんでそれ見ても気になりませんが。
参道の裏通りは風情のあるお店があるようです。怪鳥を実験台にするつもりはないけど、新たなお店を開拓してくれることを期待してます。
ひざげりさん。
食べログでは、いろんな意見を聞いていて、そんな声もありました。こないだ、入った印象は、ママさんが優しそう。もう、それで十分です。ただ、マスターはちょっとハードルがありますね。
なまじ敏感だと気がつきすぎてしまうので、ある意味、鈍感な人の方が本人は楽しめるかもしれませんw
常連の方に、あれこれと言われたことが過去にあります。いろいろ、気になったのでしょうね。
毎日、通う店に憧れます。でも多分ボクは、いろいろ気がついて、あれこれと言ってしまう常連になりそうです。