N刊自のA田ちゃんが帰ったきた。東北勤務を経て、ようやく東京に戻ってきた。思い起こせば、送別会もこのニュー新橋ビル。7年の時を越えて細やかなお祝いをした。
A田ちゃんとニュー新橋ビルにて待ち合わせ。さて、どっか行きたい場所はときくと、「地下に行き付けの店があるんですよ」と彼は言う。その店はニュー新橋ビル地下、唯一の町中華、「信楽」。しかし、店の前まで行くとシャッターが閉まり、貼り紙がしてあった。
「水漏れのため、臨時休業」。
それなら仕方ない。あそこに行くしかない。困ったときの「ニューニコニコ」。
高過ぎず、安すぎず。それなりにまったりできる店。自分もかれこれ4年ぶりの訪問だ。
店はかろうじてテーブル一つが空いており、我々は腰かけた。実はこの後、もう一人ゲストがいた。だから4人掛け。まずは生ビールで乾杯。
さぞかし、東京が恋しかったのでは?と思いきや、彼はすっかり東北地方に魅せられていた。東北の祭りを堪能し、食べ物や文化を受け入れ、一躍有名になった忠犬わさおまで見に行っていた。しかも彼は、「本当は帰ってきたくなかった」とまで吐露した。自分は少なからず、ショックを受けた。そうか、そこまで東北が好きになったか。
ビールを飲み終え、「ホッピー 白」に。つまみは「肉じゃが」に「冷やしトマト」。まさに庶民の居酒屋メニュー。やっぱり自分はこの店が好きだ。
周囲の客は常連ばかりなのか。19時を過ぎると潮が引くように客はいなくなった。ひと回転したともいえる。
「ナカ」を2杯お代わりしたとこで、もう一人のゲストから電話が。どうやら駅に着いたらしい。その彼とは、元同僚記者、現在はAガレージで働くMっちゃん。
「あとちょっとで着きますから」。
時刻は21時近くになり、てっきりもう彼は現れないだろうと思っていた。だから、自分は帰りモードだった。やがて、彼が来店して「生ビール」を。まぁ最初の一杯だけ、付き合うか。Mっちゃんと酒場で会ったのも、実に5年ぶりだし。
一杯飲んで自分は離脱。A田ちゃんも弟分Mっちゃんとこの後ゆっくり飲んだんじゃないかな。
ご存じかもですが私は平静24年に「群馬に2年行け」って言われて赴任、何で群馬?これって懲罰人事か?と都落ち気分でしたが、3ヵ月程度で現地にハマってしまいました。
1年後に社命で泣く泣く東京に戻されましたが帰って来たくなかったんですよ。あんな自分に合う場所ないです。
群馬ではないですが。さる地方に飛ばされズルズル3年経ったヤツがいます。
「半年って言われたのにもう4年めですよ」
「そんな口約束を信用すっからだよ。俺なんか群馬に2年行けって言われて1年で戻されたんだぜ。もっといたかったのによ」
「そ、それ、自分と逆ですから・・・」
自分は転勤がないのですが、ある意味羨ましいです。結局、転勤は行かされているのか、否か。人が好きか、その土地にあるものが好きか。受け入れられるか、否か。
そういう自分が試されているような気がします。
転勤がない自分が偉そうな立場では言えませんが。