豊洲は大きく変わりつつある。
新しい街でもあり、また古い街の側面もある。
日本のセブンイレブン第一号店が出来たのは豊洲。一方、近年は「ららぽーと」の進出で新たな街が形成されつつある。
たまにこの街を通り過ぎるのだが、これといった居酒屋がない。
今回、豊洲を探索してみようと思ったのはそんな理由からだった。
豊洲フロントというビルに立ち飲み屋があると聞いた。
「なんで・や」という店。
確か、神田にも同じ名前の立ち飲み屋があったはず。
けれど、実際に行ってみると、まだ開店前で、だが店内をみるとカウンターには確かに椅子があった。
立ち飲み屋ではなかった。
けれど、大衆性を持った酒場であり、この街にも庶民派の店があることが分かった。
豊洲フロントを出て、しばらくその裏手のエリアを散策した。
けれど、居酒屋はほとんどなかった。
近年、豊洲に本社を移転する会社が多いときいている。
働く人は確実に増加しているのに、店は多くない。
それが豊洲の印象であり、歩いてみて「やっぱりな」と思った。
しばらく歩くと、バル風の酒場を見つけた。
一瞬、イタ飯屋かなと思ったが、看板にしっかりとバルと書いてある。23区内に1軒家のバルは珍しい。
店内を覗くと、椅子がないことが分かった。
おや、立ち飲み屋か。
これは嬉しい。ネット情報ではなく、偶然立ち飲み屋を見つけられるとものすごくうれしくなる。
洒落た店である。
生ハムの塊がカウンターの上に鎮座し、ワイングラスが飾られる。
厨房側の壁上部に巨大な黒板があり、ドリンク、タパスのメニューが書かれている。
バル、お決まりのパターンである。
バルというものはあまり得意ではない。
ドリンクが高くて、がぶがぶ飲めないし、タパスもどれをとっていいか正直分からない。
いつもよく分からずに入って、不完全燃焼で店を出るということを繰り返している。だから、バルの楽しみが分からないのだろう。
まず、ビールを頼もうとしたが、念のため銘柄を聞く。
すると、案の定、サントリーのプレモルを置いているのだという。
だから、ビールはやめた。
ワインはスペインとイタリアン。
グラスワインを飲もうと思うのだが、いつも何を頼んでいいか分からない。
あぁ、スペインバルにもホッピーがあっていいのにと思う。
タパスにホッピーって結構合うんじゃないかなと思う。
消去法で、サングリアをオーダー。
タパスは「ムール貝のアヒージョ」で。
うん。例えば、「アヒージョ」というものは、断然ホッピーに合うと思う。
無理矢理、精巧なスペインバルを再現しないで、日本風にアレンジしてもいいのではないだろうか。
「BAR BREZZA」にはワクワク感がない。
次に何を頼もうかなっていうワクワク感。
いや、「BAR BREZZA」に限らず、巷にあふれるバルに同じことがいえる。
結局、ボクはサングリアをおかわりして店を出た。
書くことがない店というのはなんともつらい。
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