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居酒屋さすらい 0680 - 思わず「あぁ」と三度、天を仰ぐ - 「立ち飲み処」(品川区東大井)

2013-09-23 17:35:34 | 居酒屋さすらい ◆立ち飲み屋
17時。
大井町のスターバックス。
メールは来ない。

ボクは本を閉じて、テーブルの上に置き、「バニラフラペチーノ」が溶けて、プラカップの底に残った水を飲み干した。
もう1時間も乾いた空調に吹かれていたし、10分おきにメールをチェックすることに疲れていた。

東小路飲食店街に行ってみようとスタバを出た。
闇市が発展したと想像されるあの狭い小路の飲み屋街である。

雨が今にも降りそうなどんよりとした空を見上げ、JRの陸橋を渡った。
京浜東北線の上下線がちょうど重なって走っていく。
ここから、飲食店街は見通しがいい。ふと、その先を見やると、飲食店街と書かれたアーチの隣に「立ち飲み処」という店の看板が目に入った。

店の前で店内を覗いてみると、確かに立ち飲み屋だった。
店に入ると同時に大雨が降りだした。
しばらく、ここで雨宿り。

左手に厨房。店内をぐるりと囲むカウンターに陣取り、しばらく壁のホワイトボードを眺めた。
ほほぅ。
発泡酒、アサヒ本生(350円)があるのは、近所の「前沢肉店」の影響だろう。この店に対抗するには、この発泡酒を意識せざるをえない。

まずは、この発泡酒を頼み、続いて「モツ煮」をオーダーした。

ホワイトボードにはとりたてて目立つものは見つけられなかった。
「大根・玉子(おでん)」(200円)、「タラチャンジャ」(200円)、「もやしキムチ」(200円)、「カニみそ」(200円)などなど。
つまみの多くは200円均一というラインナップだった。

だが、注文した「モツ煮」がいただけなかった。
水っぽくて、味が薄いのである。
「あぁ。」
思わず、ボクは天を仰いだ。
これはとんでもない店に入ってしまったと後悔した。だが、雨は相変わらず降り続いている。
ケータイの画面に目をやるとメールはまだ来ていない。
まだ、しばらくこの店にいなければいけない。
「あぁ。」
ボクはまた天を仰ぎ、ため息をついた。

しかし、「モツ煮」がおいしくない店って、一体。
大鍋ではなく、毎日毎日、仕込む店はやはり味に安定性がない。レシピにオリジナリティがなく、ただ単調な「煮こみ」が出てくることが珍しくない。
モツはシロのみ。こんにゃくが見えるのみ。これだけでこの店を評価してしまうこともできそうだ。

2本目の発泡酒と「カニみそ」を頼み、厨房に背を向けて雨が降りしきる外を眺めていると、ようやく呼び出しのメールが来た。
傘など、持ってはいなく、ボクはそのまま外に飛び出して、駅を急いだ。

そして、この日3度目の「あぁ」を呟いた。
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