雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

薄雲フラットでネオワイズ彗星に尾が生えた

2020年08月08日 | 天体写真(月・惑星・彗星)
今月1日にやっとネオワイズ彗星を撮れたあとは、
月明かり以前に 雲が切れずにお手上げ。
それでも機材を2階から降ろす前にと、薄曇りだった4日の夜にフラット画像を作成しました。

実は1日に撮った画像は改・ヨンニッパレンズを絞り開放のF2.8で撮影したのですが、
作成済みのフラット画像は絞りF4 (ISO3200)用しかなく、フラット特性が合わなかったため
処理後の画像は大幅にトリミングせざるをえませんでした。

新たに作成したフラットは、彗星を撮影できた1日と同じ開放F2.8(ISO1600)で、
カメラの向き・方向及び時間帯も月明かりもほぼ同じに。
ただ薄雲のため肉眼では星は見えませんが、フラット用画像には星が写りこみます。
画像下部に 偶然ネオワイズ彗星の核らしきものが写っていました

これまでフラット画像の作成方法について試行錯誤してきましたが、
「実際の撮影に近いほど良い」というのが現時点での私の結論です。
つまり
〇 筒先より 距離”∞”の空を・・・・・・・・・・・
〇 ドン曇りより できるだけ星空に近い薄曇りの夜空で
本来は星空でフラットが撮れればいいのですが、
星が明るく写りすぎて コンポジットで”σクリッピング”しても残ってしまいます

完成した改・ヨンニッパ F2.8(ISO1600)のフラット画像です。 ↓
ちなみに8秒露光36枚を「加算平均(σクリッピング)」しています

薄曇りの空で星の軌跡を残さないためのこつとしては
〇 固定撮影で星が移動していくようにする
〇 星が重ならないよう、撮影の間隔をあける
〇 できるだけ雲のむらの無い空の領域を探す
〇 撮影枚数をできるだけ多くする・・・・・

参考に前回 流用したF4(ISO3200)のフラット画像です。 ↓
絞る事によって明るさが均一になるエリアが広くなることがわかります

今回作成したフラットの効果ですが、前回記事の掲載画像で比較してみました。

< フラット処理なし >
絞り開放の周辺減光が目立ちますが、電線の影で光度曲線が歪んでいます

< 前回流用したF4(ISO3200)フラット >
処理後は中央部と外周部で特性が異なるため、トリミングするしかありませんでした

< 新規作成したF2.8(ISO1600)フラットで処理 >
周辺減光やミラーケラレが補正され、周辺まですっきりとカブリの傾斜が浮かび上がりました

新しく作成したフラットで再処理した画像です。
** 恒星位置でコンポジット  撮影DATAは前回記事 参照
ほぼトリミングが不要になった今回の再処理画像で、かみのけ座のメジャーな銀河が2つ写りこんでいるのがわかりました。



ついでに 撮影を終了する間際に撮った画像も処理してみました。
左側上部の斜めに横切る黒い帯は 通過した電線によるものです
撮影DATA : 2020/ 8/ 1 21:45’~  canon 改・ヨンニッパ(絞りF2.8)
露出 秒 × 21枚 ISO 1600 LPS-D1 EOS 6D (HKIR改造)
タカハシ EM-200 Temma2M  ステラショット2 ステライメージ7 

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予想通り、ファーストショットがラストショットになってしまいました。
明日には機材を2階から降ろすことにします。
ご縁の無かったネオワイズ彗星。(全国的にですが・・)

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