雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

M106銀河 近傍(雲量”0”なれど透明度悪し その1)

2022年05月07日 | 天体写真(系外銀河)
このゴールデンウィークは新月期と重なって天気もそれなりに良かったのですが、
夜は雲がつきまとって天体写真にはイマイチでした。
そんな中で5月4日の夜だけは一晩中雲量”0”の雲予報だったので徹夜で撮影できました。

ほぼ一ヶ月ぶりの撮影となるのですが、夜の気温も10℃を越えてきた事から
鼻息荒く Cooled60D冷却オンで撮影する事に。
もともとCooled60Dは冷却デジ一眼カメラなのですが
冷却オンで結露トラブルが多発したことから、
乾燥空気でカメラを覆うための『乾囲送兵衛』なるものを自作して対応しました。

冷却オンは昨年11月以来なのですが、『乾囲送兵衛』の装着の他にも
冷却用電源コード、乾燥空気送入用チューブをカメラに直接接続する必要があり
これが赤道儀の新たな負荷として加わりガイド不良の原因となります。
昨年11月の撮影の際には突発的なガイドの乱れが発生していました。

そんなガイドの乱れも覚悟しながら撮影したりょうけん座のM106銀河付近です。
M106銀河 付近 (りょうけん座)  
M106(NGC4258)左中: 距離 2,500万光年 視等級 8.4 等級  視直径 11.1’× 5.5’ 渦巻銀河 
( 画像クリックで 元画像の30%サイズで表示します )
右下に見える銀河はNGC4217 ( 上が北の方角になります )

撮影DATA : 2022/ 5/ 4 21:38’~  Vixen VC200L+レデューサーHD(合成fl=1,386mm)
露出 20分 × 枚 + 分 × 枚  ISO 3200 LPS-D1 Cooled 60D (冷却オン CCD -7 ℃前後 外気温+13℃前後)
タカハシ EM-200 Temma2M マイクロガイドスコープ 60 ToupCam 
ステラショット2(導入・自動ガイド) ステライメージ9(画像処理)

総露光時間は3時間を越えているのですが、M106の淡い外周部がしっかり写っていません。
目立つ雲はなかったものの、朝まで透明度の悪い空だったことが期待を裏切りました。

それでも心配したガイドの乱調は発生せず、すべての画像が許容範囲内でした ↓
5分露光撮影中のステラショット2のガイドグラフ

この夜の透明度の悪さがわかる「只今撮影中ショット」です。 ↓
5月 4日 23時23分~ TamronZoom(f17mmF2.8) 30秒×5枚 ISO1600 ソフトフィルター kissDX(フィルタ改造) 三脚固定撮影
固定撮影とはいえ 5枚もコンポジットしても 北斗七星 がくっきり明るく写っていません

次回はまだ未処理ですが、薄明まで残った時間で撮った M63ひまわり銀河 の予定です。

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このゴールデンウィークは孫たち3人が勢ぞろい。
今年は飛び石となったため、1日にはみんな帰ってしまいました。
その前日にはレンタカーも借りて みんなで近くのたにはま公園まで。
公園内の「海の見える丘」から望む頚城三山  ↑
帰りに寄った交通公園で小3になった いっちーくん は緊張の初ゴーカート  ↑

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<Ⅱ銀河系-10 M78>自宅で撮った『大宇宙SCALE』

2022年05月03日 | 自宅で撮った『大宇宙SCALE』
ゴールデンウィークも後半に入りましたが、天気が安定せず雲が多め。
そこで今回も シリーズ 自宅で撮った『大宇宙SCALE』でしのぎます。

退職を機に再開した天体写真ですが、70代に入ったくぎりとして
この約10年間で撮ったものを振り返って見ることにしました。
掲載順序としては手持ちの天体写真集 大宇宙SCALE を参考に
地球から近い天体の順に掲載しています。

Ⅱ 銀河系
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Ⅱ-10 M78 1600 光年 
種別 散光星雲 明るさ 10.5等級 見かけの大きさ 4分角 星座 オリオン座
-----------------------------------------------------------------
冬の星座オリオン座の三ツ星の少し北側にある散光星雲です。
散光星雲にはガスと塵の雲が付近の星の光を反射して輝く反射星雲と、
星の光と熱に熱せられて自ら輝く輝線星雲があります。
M78は生まれてまもない星に照らされた反射星雲になります。

同じオリオン座にあるオリオン大星雲にくらべれば地味な存在ですが、
ひょんな事からウルトラマンのふるさと と言われるようになった星雲です。
(注). ウルトラマンが登場するウルトラシリーズの企画段階ではM87星雲だったものが
脚本印刷時に誤ってM78になってしまったとの事

今回も撮影の古い順に3枚を選んで掲載します。

まずは2014年に長焦点の反射望遠鏡で縦構図で撮影したもの ↓
( 横に寝かせて表示しているため北は左側になります )
中央の星雲が M78、左側(北側)の星雲は NGC2071になります

続いて2015年にやはり縦構図で400㎜の望遠レンズで撮影したもの ↓
望遠レンズにより広い範囲が写っていますが、左下にかけて見える赤いガス星雲は
バーナードループと呼ばれ、オリオン座中央部を囲む大きな星雲です

そして2020年10月・11月の2夜にわたって撮影した画像を縦構図で撮ったままの向きでドーンと表示します。 ↓
(・・とは言っても、元画像の30%に縮小してあります)
ISO感度を上げて、なおかつ2夜分の撮影を画像処理しているため
星雲の淡い部分まで写っています

画像処理の過程で11月12日amに撮影した10分露光の画像の一枚に
謎の飛行物体が写っていることがわかりました。↓
M78星雲の中心部を何かが横切っていきました。
進行方向はわかりませんが、まさかウルトラマンの特別出演ってことは?(・・ないよね)

上の画像の『只今撮影中ショット』です。 ↓
白枠が上の画像範囲 2020/10/21am 30秒露光×5枚 カメラ三脚で固定撮影

順番でいけば、次は泣く子もだまる オリオン大星雲 になります。

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もう”毎日が日曜日”なので ゴールデンウィークは関係ないのですが、
まだ月の細い明日の夜は ”晴れるかも知れない” という雲予報。
期待しないで心の準備をしておくことにします。

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