栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

ベスト電器は高くない??

2008-11-23 22:55:03 | 視点
 「ベスト電器は高い、というイメージは間違っている」
こんな説明会を10月にベスト電器が開いていた。
ライバルの大手家電量販店3社と新聞折り込みチラシの価格を比べたところ、ベスト電器が高いどころか、逆に3割の商品ではベスト電器の商品の方が一番安かったというのだ。
大手家電量販店3社とはどこのことなのか明らかにされてないが、ヤマダ電機、コジマ、デオデオあたりか。
それともヨドバシカメラかビックカメラも入っているか。
いやいや、ビックカメラは提携したから外しているに違いない。

 調査は福岡県内で実施。
ベスト電器を含む4社すべてのチラシに掲載された商品、薄型テレビや洗濯機など44点の価格を比較したところ、15点はベスト電器の商品が最も安かったという。
本当か、と疑いたくなるが、あながちあり得ないことではない。
 まず、ヨドバシカメラはチラシに価格をあまり入れないから対象外になる。
次に業界最大手のヤマダ電機だが、ここもチラシに打ち出している価格はあまり安くはない。
 しかし、ポイントがベスト電器より大体高い。
転倒での値切り交渉があるので、実際にはベスト電器で買うより安く買えることが多い。

 もう一つ、この種の調査では同じメーカーの同じ商品を比較するはずである。
そうすると、安くなる商品は販売店によって違い、ベスト電器ではこのメーカーのこの型番商品は○○円だが、ヤマダ電機では○○円より高い。
その代わり同じタイプの別メーカーの商品価格はヤマダ電機の方が安いということはある。

 ベスト電器が新聞折り込みチラシの価格を比較したという場合、どういう比較の仕方をしたのかが問題になる。

 まあ、そういうことよりも、冒頭の説明会が証券アナリスト向けの事業説明会だったことが問題で、証券アナリストに説明することより消費者向けに広報しなければ意味がないと思うが、どうだろう。
証券アナリストが「そうだ、そうだ。ベスト電器は安い」と納得してくれても、消費者が納得しなければ客は増えないし、売り上げも上がらないと思うのだが。

 ついでにひと言。
以前よく使っていたが、最近とんと使わなくなったカードが2つある。
そのうちの一つがベストカードである。
いまでも「上得意」にランクされているらしく、「上得意様向けご案内」という値引き案内がよく来る。
それでも、この4、5年とんとベスト電器で買い物をしたことがない。
代わりに増えたのがビックカメラだ。
ノートパソコンもデジタル一眼カメラ2台もベスト電器以外で買った。
理由は簡単。
ベスト電器よりビックカメラほかのライバル店の方が安いからに他ならない。



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