栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

日本の食品大量廃棄は確かに問題。

2008-12-06 00:43:34 | 視点
捨てるのモッタイナイ!賞味期限切れ品、スーパーで格安販売(読売新聞) - goo ニュース

 東京都江東区亀戸の「サンケイスーパー」が賞味期限切れの商品を専用コーナーに陳列し、格安で販売しているらしい。

 といっても、賞味期限を改ざんしたり、偽って販売しているわけではなく、きちんと賞味期限切れであることを表示し、なおかつ「試飲済みです。風味OK」と添え書もされているとのこと。
そうした商品を買う、買わないは、まさに自己責任。

 多くの商品は半年から1年以上、賞味期限が切れたもののようで、大半が100円未満で売られているという。
 売られている商品は紅茶パックや炭酸飲料、ジュース類、缶詰などのようだから、賞味期限が切れたからといって、そう簡単に変質するようなものではなさそうだ。
 缶詰類は開缶しない限りほぼ永久的に保存できるといわれているし、紅茶パックなどもビニール包装してあるものなら、そんなに問題はないはず。まあ多少風味ぐらいは落ちるかもしれないが。

 「まだ食べられるものを捨てる方がおかしい。今の日本人は無駄をしすぎ」という同スーパー経営者の言い分は納得できる。
最近の日本人は妙に潔癖で賞味期限が1日でも過ぎるともう食べられないと思って捨ててしまうのは行き過ぎだ。

 親戚の人間が我が家に来ると賞味期限切れの商品が多いのでビックリするようだが、別に2年前の缶詰、瓶詰めの商品を食べてもどうもない。
 私自身、同スーパーの経営者と感覚が似ているのかもしれないが、もったいなと思って中々ものが捨てられない。
 妻が生存中は台所になど立ったことがなかったが、亡くなって2年以上経ち出すと少しずつ料理もしだした。
すると収納棚にあった食品も使い出すわけだが、それらはすでに3年以上も前に賞味期限が切れている。
だが、それであたったことはない。

 といって、賞味期限に一切無頓着かというと、そうではない。
生ものは極力期限内に食べるし、卵は日数が経ちすぎていればコップの水の中に卵を入れて底まで沈むかどうかで見極めている。
 要は自分で判断基準を持っていればいいのだ。
最近は、自らの判断基準をなくしている人が多いから、表示された賞味期限を信じるしかないのだ。
だから賞味期限の改ざんも起こるのだ。

 今回の世界不況の影響で少しは日本人の感覚も変わるかもしれない。
でないと、生きていけなくなるかも・・・。