本日は、講師をしている書道サークルの新年第1回目でした。
今年も自宅で書いた作品を持ち寄って、黒板に貼っていただきました。
それぞれ自由に選んだ言葉を好きな書体で表現しています。
自分で表装した作品があったり、初めて縦長や半切2行に挑戦されたり、工夫を凝らした面白い作品もあって、楽しく拝見させていただきました。どれも素敵です😊
私が書いたのは、上段左の4枚。今回は小作品にしました。
左端2枚は、変体仮名は使わずにかな風の読める書にしました。
左の半懐紙に書いたのは、百人一首の中で唯一お正月の歌で、光孝天皇の「君がため 春の野にいでて若菜つむ わが衣手に雪はふりつつ」。意味は、あなたに差し上げようと思い、早春の野に出でて若菜を摘んでおります私の袖に、淡雪がずいぶん降ってまいります。若菜は、新春に芽ばえた薬用・食用になる草のことで、若菜摘みは古典文学によく描かれる正月行事だそうです。若菜を食べて邪気を払い、これがのちに七草粥になったともいわれるそうです。
右は、種田山頭火の「水仙いちりんの お正月です」。意味は、水仙一輪を飾って質素なお正月を迎えました。書き損じの半懐紙をカットして作った短冊に書きました。(半懐紙を4等分すると短冊の大きさになります。)
その右隣は「雲従龍」。半懐紙に草書で書きました。
雲は龍に従う・・・龍が現れると自然と雲が湧き上がることから、立派な君主のもとには自然と有能な臣下が集まる というたとえだそうで、出典は、中国古代の書物「易経」の「雲従龍風従虎」。
その右が「飛龍乗雲(ひりょ(ゅ)うじょううん・ひりょうくもにのる)」。
半紙を横にして、隷書風に書いてみました。
偶然、サークルのメンバーさんにも書いている人が居ました。
やはり、辰年なので、龍の付くものにしたそうです😊
意味は、龍が雲に乗って空へ舞い上がるという意味から、時代の流れに乗って、英雄や賢者が才能を発揮することのたとえ。
まだまだどれも完璧ではないですが、今年もいろいろな書に挑戦しつつ、皆さんと書を楽しみたいと思います。
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