従業員が在籍しているかどうかを照会する電話が会社に入ることがある。 相手によっては、所属部署や勤続年数や、退職者に関しては退職日や退職理由まで尋ねてくることもあるが、会社は、こういった問い合わせに対し、どこまで答えて良いのだろうか。
結論を先に言ってしまえば、基本的には、「一切許されない」と考えるのが正しい。
所属部署や勤続年数や退職日等はもちろんのこと、「X氏がA社に在籍しているか否か」ということからして個人情報に他ならないからだ。
個人情報は、法令に基づく場合や人命保護のために必要な場合などを除き、原則として、本人の同意が無ければ第三者に提供してはならないことになっている(個人情報保護法第27条)。
とは言うものの、例えば「Xさんはいますか」という電話が入ったときに「Xは離席中です」と答えただけで、X氏の在籍情報を開示したことになってしまうのだから、「在籍しているか否かについてすら回答しない」というのは、現実的には無理な話だ…‥
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