義父の命日で霊園に出かける。
その帰りに、伊奈の記念公園のバラ園まで足を延ばした。
京成バラ園の薔薇が、近年稀に見る素晴らしい開花状況ということを聞いたばかりだったし
確かに、久しぶりに訪れた今年のバラ園は、今迄になく素晴らしくその見事な開花に目を見張った。
母を連れて来たのが最後だったから、このバラ園を訪れるのは数年ぶりだったろうか。
バラを庭で何株も育てていたくらい母はバラ好きで、よく学校にバラの花束を持っていかされた。
しかし、姉が近くの病院で息を引き取ったので、その病院近くのバラ園に母を連れてくる事に、その時は少々迷いはした。
ところが、沢山のバラを眺めた母は思いのほか素晴らしい笑顔になり、それが私にはとても嬉しかったことを思いだした。
その時に撮った素敵な笑顔の母の写真をその後遺影にした。
今も写真立ての中で母は笑顔だ。
それも私には忘れられないバラのひとつの思い出。