銀の匙

2011年07月31日 | 小説


某文藝評論家の先生に誘われて、同人のグループに入ってから半年経った。
常時見える人はいつも7,8人だが、年齢も職業もいろいろ。

書くものもエッセイだったり、時代小説やラノベだったり、これだけは死ぬまでに書くと自分に課していたり、それぞれ志や書く分野が違うけれど、大いに刺激を受ける。
因みに今、私が書いているのは伏線を張り、オチを考えるのが楽しいけれど、それが反面辛くもある、初めてのミステリー。
男性を主人公にしたのだが、この男の情けなさやダメさ加減をもっと書き込むようにと、いろいろ批評された。
あ~~、難しい。

帰りの電車でご一緒した同好のおじ様が、さかんに鞄の中を探し回っている。
いつものごとく、妄想癖の私。
付け文(古っ)でもされたらどうしよう?なんて思っていたら(嘘、笑)  
鞄の中から出てきたのは、中勘助の「銀の匙」だった。
「今、注目の本ですが、是非読まれると良いですよ」と渡されたので早速お借りすることにした。

この本を教材に使ったという灘高の先生の話題は有名だ。
そういう流行り物には手を出さない私だが、結局1日で読んでしまった。

この本の価値を最初に認めたのは、夏目漱石とか。
内容は27歳の中勘助が、少年時代の記憶を基に文章を綴ったもの。
古い茶箪笥の引き出しに入っていた銀の匙がみつかり、それが欲しいと母親に願う。
母親は、何故銀の匙が引き出しに入っているのかと話し始める、中勘助の自伝的小説。

それにしても、まるで細密画を観ているように、子供の心理やその世界を描く緻密さには、その時代を知らない私なのに、懐かしい感情がいつしか湧きあがってくる。
今、そこで目にしているように情景がそのままが描かれ、読み進めば進むほどリアルさに感動してしまう。

近頃、子供の頃が懐かしくて…という、ちょっとお疲れ気味の大人にお勧めの本です。

              

              

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブルーベリー

2011年07月30日 | diary

 

             

今年はやっと、我が家のブルーベリーに実がついた。

何しろ実を食べられるのだから、いちおう豊作。

ちゃんと異なる2品種のブルーベリーの木を植えたのにも関わらず、何年もほとんど実がならなかった。
結実しても数えられるほど。

ところが何が良かったのか、この夏は小粒とはいえ数えられないほど実を結んだ。

味は?といえば

実は、スーパーで買った物の方が甘くて、表皮も柔らかかった。

しかし、自分で育てたものは、たとえ甘くなくても一味違う。

母はブルーベリーの名前が覚えられなくて、すぐグミという(笑)

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

TATTOOは流行なの?

2011年07月28日 | diary


近頃、タトゥーを入れた女性をよく見かけるようになった。
薄着になったし…目立つのだ。

今日も、私の前を歩いている女性の大きく開いた背中に、ちらちらと何やら絵が…
それは百人一首の札の絵柄のようにも見た。
草書体で和歌のようなものが書かれ、その横には人の姿も。
まさに、TATOOというより刺青。

女性二人がお揃いのように、ふくらはぎに蝶だかなんだかをいれているのを見たことがある。
シールなのか、本物なのかちょっとわからない。
今はタトゥーシールはどこでも売っているが、プリンターでも簡単に作れるというのにはびっくり。

日本語のイレズミではなく、TATOOなんていうと、カジュアルな感じもして、気軽にいれてしまうのだろうか。
しかし、後悔する女性は多く、消すのは入れる時より大変なのは当たり前。
まして、最近は自治体によっては、タトゥーを入れた人は、海へも入れないらしい。
それは、ちょっといき過ぎのような気がするけれど…。

      どうやら刺青禁止のマークらしい

私は谷崎の「刺青」は好きな小説のひとつ。
話が進むうちに、娘という表記が彫った後は女になり、
女が「親方、私はもう今迄のような臆病な心を、さらりと捨ててしまいました。お前さんは真先に私の肥料(こやし)になったんだねえ」と刺青師に向かっての台詞にはぞくっとさせられる。

痛いのは勘弁です!

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ワシントンナショナルギャラリー

2011年07月27日 | art


「ワシントンナショナルギャラリー展」の招待券を2枚頂いていた。
行こう行こうと思えど、暑さでなかなか足が向かなかった。

やっと、いくらか涼しい今こそと、友人を誘って国立新美術館へ出かけた。

           

                   

実は新美に行くのは今回が初めて、というより、「六本木アート・トライアングル」といわれる、サントリー美術館・森美術館はまだ行ったことが無いのだ。
やはり上野で観るほうが多い。

多分、今回の美術展もチケットを頂かなかったら来なかったと思う。
私は一人の画家の個展や回顧展などが好きなのだ。

ウィークデーのせいか、思ったより混んでいなかった。

いくつかは、既に鑑賞したことのある作品も。

ワシントンナショナルギャラリーの開館70年を機に行われる大規模改修によって、印象派とポスト印象派の名品83点が来日。特に、常設コレクションの貸し出しは12点ときまっているところ、今回は9点も貸し出されたそうだ。

今回は、好きなメアリー・カサットの作品をいくつか観る事ができた。
「お茶の時間」で、私は初めてカサットを知ったのだが、何気ない日常生活の瞬間を捉えた彼女の作品は好き。

          
                青い肘掛け椅子の少女     

初めて観るゴッホの「薔薇」
説明では、全体に退色していて、ゴッホが意図した赤と緑の対比的な効果は薄れているらしいが、体調が良くなった時期に描いたと言うだけあって、自己を投影したように生き生きと薔薇が描かれている。

          
                 薔薇

私が観たい、ゴッホの作品の1番はなんと言っても、ニューヨーク近代美術館にある「星月夜」
まだ日本には来たことないし…

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

地デジ完全移行

2011年07月25日 | diary

昨日はサマーライブだった。
楽しく演奏できたのがなにより。

人に上手ねとお世辞を言われても、自分では納得していない演奏だったし…
しかし、仕事でも何でも、これは満足できたと思える結果なんてない(私は…)
いつも、少しの後悔と、ああすれば良かったこうすればなどの想いが残る。
まぁ、そこから学習すれば良いので、深く考えないでおこう。


そして昨日は、地デジ完全移行の当日。
我が家はさいたま新都心の電波障害エリアなので、既にケーブルが入っていて知らないうちに地デジ化されていた。
ブラウン管のテレビも、デジアナ変換されて観られるのは良いのだが…。
これも2015年3月までとか。

私は料理をしながら、テレビ音声をラジオでいつも聴いている。
興味のある話題が聞こえると、離れているテレビにすっ飛んでいくのだ(笑)
ところが、それがもうできなくなったのが残念。
地デジ音声が入るラジオは、採算があわないので製作されないらしいし…。
勿論、視力障害の人は納得していないが、私も大いに不満。
いちおう、物は試しとラジオをつけたら、ラジオの中も砂嵐が吹きまくっていた。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする