【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

虫たちの音楽会

2006-09-03 14:44:24 | リラのお気楽ユメ日記
   昨夜は、「虫時雨」 という言葉がピッタリの、
  虫たちの大合唱を聞くことが、出来ました。

   その中でも一際、リーン、リーンと美しい声で鳴く
  鈴虫の声も聞こえ、丁度、テレビをつけていたこともあり、
  一瞬、テレビから? ~なんて、錯覚を覚えた程でした。

   勿論、テレビを消したのは言うまでもありません。
  しばし、虫たちの演奏会を楽しみました。 そう言えば・・・。

   私のバイブルとでも言うべき、『赤毛のアン』 ですが、
  かつて虫の音色などの描写があったでしょうか。
  (蛙はありましたが) ちょっと記憶にありません。

   それもその筈、これを声として、
  言葉として捉えることが出来るのは、
  日本人を初め、ごく少数の限られた民族しか
  いないそうなのです。

   これは、左脳 を使うからであって、
  右脳 しか使わない欧米人を初めとした、ほとんどの民族は、
  この美しい虫の音色も、単なる雑音としか聞こえないのだとか・・・。

   日本には、遥か昔から詩歌や小説などに、
  虫の音色が描かれていないことはないと思うのですが、
  この当たり前に思っていたことも、大層素晴らしい事なのでしょうね。

   それで思い出したのですが以前、
  英国の 「薔薇写真集&日誌」 なる物を読んだことがあります。

   思わず溜息のでるような薔薇の美しい写真と、
  憧れの邸宅と趣向を凝らした庭の数々・・。

   でも、それを読んだ時、
  ふと違和感を覚えた事を今でも忘れる事が出来ません。

   写真通りの事をただ見たまま、淡々と記しているだけ。
  そこには、一片の感情すら入っていません。

   勿論、写真の美しさは、それを補って余りある物でしたから、
  とやかく言うつもりは、ありませんが、
  前述のような理由でしたら仕方ないのかも知れませんね。

   虫の声と花の声。物言う虫と、言わぬ花。
  それぞれ違うけれど、その声を聞くことの出来る
  心の目は持ちたいものです。
  今宵も虫たちは、音楽会を催してくれるでしょうか。