

【山茶花】

【インウォールクラータ】

月夜 ではあったが空には灰色の雲が厚く垂れ込め、 青白い灰色の光の中に 荒涼とした風景が無情に広がっている。 ふいに風が呻き声を立てて吹いて来た。 このような夜は荒れた悲愴的な 私の気分とよく調和している。 【「エミリーはのぼる」 第10章】 |





「朝、晴れていてもお出掛けの際は
傘を必ず忘れないで下さい」
~昨日の気象予報士の声が
脳裏を過(よぎ)ります。
尤も今日は出掛ける予定など
ありませんけれど。
起床時こそ、ほとんど
感じませんでしたが、こちらにも
遅ればせながら・・と、
渋々? やって来た冬。
そんな中、目にも鮮やかな
マゼンタの花の色が周囲を圧倒する
ように、ひと際異彩を放っています。
勿論、相も変わらず、
薔薇の花がきっかけなのですが・・。
そう言えば最近では
何かと言うと、薔薇ばかり。
これでは他の花は浮かばれませんものね。
おまけに、今の季節には全然、そぐわないけれど、
「三日見ぬ間の桜」。 こんな諺(ことわざ)まで思い出す始末。
もっとも、この季節ばかりは、
「三日見ぬ間の紅葉(もみじ)」 とした方が分かりやすいかも知れませんね。
“世の中は三日見ないうちに散ってしまう桜のように移り変わりが激しい”
事を言うそうですが、今年になって初めて冬を感じた今日の庭に、
強烈な印象を残してくれました。
「マゼンタ」、すなわち赤紫色は日本の伝統色で表せば、
「臙脂色(えんじいろ)」 と 「薄紅色」 の中間くらいの色でしょうか・・。
そうそう上記のように、こちらも厚い雲に覆われて・・~なんて思っていましたら・・。
神々しいまでのお月さまが夜空に輝いていました。すぐ側にお星さまも。
(2日が 「上弦の月」、10日が 「満月」)
『アンの世界』 を真似て・・なんて、ちょっぴり思ったりもしましたが、
まだまだ似ても似つかない風景です。紅葉(もみじ)の葉っぱも赤々としていますし。
下の写真は、黄昏に一瞬、西日に燃えた、目の前の里山です。
【前回】 の写真は、つい4日前ですのに。光の魔法ですね。
