


炉辺荘の人々は空しくクリスマスの雪を 待ち望んだ。(中略) だんだんと午後の時間が経って行き、 みんなが雪なしの、すすだらけの 『緑』 の クリスマス でも仕方がないと諦めかけた時、 誰かが窓の外を見た。 すると羽根のように大きな白いものが 降って来たのが目に入った。 「雪だ! 雪だ! 雪だよ! やっぱり ホワイト・クリスマス だね、母さん」 と、ジェムが叫んだ。 【「炉辺荘のアン」 第13章】 |

【移り目の刹那】

クリスマスの朝は、こんな空で迎えました。
何もなかったサフラン色の空に、いつの間にか黒い雲。
そして・・珊瑚色に染まったかと思うと見る見る間に厚い雲に。
かと思うと今度は、その塊(かたまり)が崩れ・・。
久し振りに “移り目の刹那” というものを堪能させて頂きました。
クリスマス寒波襲来との事で 「ホワイト・クリスマス」 を期待したのですが、
こちらは、やはりと言いますか・・『緑』 のクリスマス。
冬日和が続きます。
ところで、目の上のたんこぶだった?
三島由紀夫作 【「暁の寺」~「豊饒の海」第3巻】。
その第3巻を読了したとなれば、
第4巻の 「天人五衰」 には何ともスムーズに入れます。
そこには “身を乗り出して来る刹那”
なんて表現も。面白いですね。

さて、一昨日の蕾の薔薇。今日は、ここまで開きました。
まるで、クリスマスに合わせてくれるように。
雪のホワイト・クリスマスこそなりませんでしたが、
薔薇のホワイト・クリスマスは、滑り込みセーフ。
~なんて。何の関係もありませんけれど。